な、何だこの軽さはっ! 13.3型で875グラムの“超”軽量Ultrabook──「LaVie Z」徹底チェックこの劇的な軽さ、まさに無双(2/6 ページ)

» 2012年07月03日 11時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

LaVie Zのために開発、スペシャルな新素材「マグネシウムリチウム合金」

photo ボディは、底面に「マグネシウムリチウム合金」、天面とパームレスト部はマグネシウム合金を採用する。過度な装飾は施さないフラットでシンプルな造形だ。天面NECロゴのある部分は樹脂素材で、この内側に無線LANなどのアンテナが入っている

 13.3型クラスで約875グラム──。この軽量ボディを実現するために、LaVie Zには数々の先端技術が導入されている。中でも画期的なのが、ボディ底面に使用する「マグネシウムリチウム合金」と呼ぶ新素材の採用である。

 このマグネシウムリチウム合金は、最近のUltrabookや薄型軽量ノートPCにも使われる例が増えたマグネシウム合金と同等の強度を持ちつつ、比重が約75%とかなり軽量なのがポイントだ。

 実際、本機を手にすると「これ、モックアップだろ?」と疑いたくなるほど軽い。でも、一枚の軽量な金属板のようにカッチリとしている。端を持って振ってもゆがみ・たわみなどは生じず、不安な印象はまったくない。ちなみに、親指と人さし指の2本でひょいと持ててしまう。そばにノートPC、あるいはタブレットがある人は、これをちょっと試してみてほしい。


素材別 同一剛性での板厚・重量比較
素材 比重(水=1) ヤング率(Gpa) 板厚 重量(差)
マグネシウムリチウム合金 1.36 48 0.78ミリ 64グラム
マグネシウム合金(AZ91:アルミニウム9%/亜鉛1%を添加) 1.8 45 0.8ミリ 86グラム(プラス12グラム)
アルミニウム合金(A5052:マグネシウムを主要添加物質とした合金) 2.7 71 0.69ミリ 112グラム(プラス48グラム)
プラスチック(PC/ABS) 1.25 4 1.8ミリ 133グラム(プラス69グラム)
ステンレス 7.9 200 0.49ミリ 228グラム(プラス164グラム)
※出展:NEC 約600平方センチでの計算値

 上の表はNECの情報をもとにした「同一剛性での板厚・重量比較表」で、一定の剛性を確保するために必要な板厚と重量を比較したものだ。表中の“ヤング率”とはひずみに対する力の指標で、数値が大きいほど単位面積あたりの剛性が高い目安になる。強固なマグネシウムリチウム合金は、このヤング率でマグネシウム合金と同等以上を維持しつつ、比重が約75%と低いのでその分軽量化できるということになる。

 同じく、PS/ABS樹脂素材は比重こそ低いが、同じ強固さを得るには1.8ミリの厚さが必要で、結果として重くなる。一方、強固なステンレス素材は薄くできるが比重が高いので、やはり結果として重くなってしまう。

 では、こんな理想的な素材がPCになぜこれまで使われなかったのか。マグネシウムリチウム合金は、古くは1960年代にNASA(アメリカ航空宇宙局)が使用していた特別な素材といい、加工の難易度、加工技術、量産化技術、素材そのものの価格などがネックになっていた。今回、はじめてこれら技術的課題をようやく克服し、量産品化に至ったのである。

 そう──。大げさにいえばLaVie Zの「マグネシウムリチウム合金」は、マジンガーZを作るために生まれた「超合金Z」、あるいは地球連邦軍V作戦のために開発された「ガンダリウム合金(ルナチタニウム合金)」のようなものなのだとロマンを持って考えてみよう。マジンガーZやガンダムが劇中序盤で無敵を誇ったように、LaVie Zも数多のUltrabookを寄せ付けない、無双の薄型・超軽量化を達成した。他社同等クラスのUltrabookは、果たして本機の875グラムより軽くできるのか、それはいつになるのか。そんな競争が巻き起こるのもPC利用者・ファンとして非常に楽しみだ。

photophoto マグネシウムリチウム合金を採用する底面パネルは、薄く軽く、まるで“紙”である。底面パネルを外すと、下半分をバッテリー(白いシートで保護されている部分。左右に3つずつ計6セル分ある)、バッテリー仕様は11.1ボルト/3000mAhで33.3ワットアワー。全体として省電力なデバイスの搭載などで省電力化を図り、約8.1時間動作とする仕様となった。バッテリーの左にモジュール型のSSD、同右にMini PCI Express仕様の無線LANモジュール、右側にCPU+ヒートシンクと冷却ファン、下部にスピーカーがあり、それ以外はマザーボード含む基板・端子類だ。意外にぎっちりキツキツにパーツが詰め込まれているわけではない

 なお、マグネシウムリチウム合金は加工が非常に難しい素材のため、複雑な形状にはまだできないということである。LaVie Zでの使用も底面パネルのみにとどまり、天板やキーボードベゼル/パームレスト面には上記の表では2番目に記述したマグネシウム合金が採用されている。

 このほかにもさまざまな「薄型軽量化」のための技術が導入されている。まず液晶ディスプレイは汎用的なパネルモジュールを使用せず、LEDバックライトやフィルム、ガラスなどをボディに直接組み込み、部品点数を削減し、かつ重量やスペースを節約する「筐体一体型LCD」と呼ぶ実装手段を導入した。キーボードも同様に、独立したキーボードモジュールではなく、ボディにキーボードを直接配置し、薄型軽量化と強度を確保した「筐体一体型キーボード」を採用する。

 このように、汎用部品を組み合わせて製造される量産型PCとは一線を画す「やりすぎじゃないの?」と逆に心配したくなるほど、すごくぜいたくなワンオフ/一点物的な製造手法がとられている。(実質同一モデルでない限りは)他のモデルへ転用するのも難しそうであり、LaVie Z専用に作り込むため、当然コストがかかることは容易に予想が付く。こういった部分もスペシャル感をあおってくれる。

 さて、ボディの天板やキーボード面にはマグネシウム合金を採用するが、天板は0.6ミリ厚、キーボードベゼル/パームレスト部は0.5ミリ厚の超薄型ダイカストを採用し、こちらもかなり特別な仕様となっている。ダイカストとは液体にした金属材料を型に流し込んで圧成型するが、この薄型でのダイカストは国内でのみ実現可能な手法とのこと。また、従来約1〜1.2ミリあった内部の基板も約0.8ミリまで薄型化、内部のファンや構成部品を含めて1つ1つを「薄く・軽く」するよう徹底してチューニングを施したという。ここまで手が込んでいるとは、もう脱帽である。

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NEC Direct(NECダイレクト)

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