世界17カ国で展開するクラウドベースの音楽配信サービス「Music Unlimited」について、ソニーが報道関係者向けに内覧会を実施し、一足遅れて実現した日本向けの展開について説明した。
既報の通り、Music Unlimitedは「1000万を超える楽曲が定額で聴き放題」というサブスクリプション制サービスを打ち出しているのが特徴だ。日本国内では月額(30日)1480円のプレミアムプランのみが提供される(海外では検索機能などを制限したベーシックプランもある)。
ソニーのネットワークエンタテインメント部門ビジネス企画部の大澤雄人氏は、「(Music Unlimmitedは)音楽との出会い、さまざまな音楽に出会える仕組みが入っている。多彩なデバイスで利用でき、生活のシーンにあわせて楽しめるのはソニーならでは」と語り、「好きなときに好きなだけ、音楽をもっと自由に楽しもう」というMusic Unlimitedのコンセプトを紹介。提供楽曲の大半は、EMIミュージック・ジャパンやソニー・ミュージックエンタテインメント、ユニバーサル ミュージック、ワーナーミュージック・ジャパンらから許諾を受けた洋楽が中心だが、日本独自の展開として数万曲の邦楽も含み、順次対応曲を拡大していくと説明した。
Music Unlimitedでは、膨大な楽曲を自由に聞くことができ、ヒットチャートをはじめ、ジャンル、年代といったチャンネルや、キーワードによる検索機能で好みの音楽を探し出せる。気に入った曲があれば、クラウド上のマイライブラリに追加しておき、いつでも好きなときに対応機器から再生可能だ。マイライブラリに登録された曲や、明示的に「好き」とレーティングした曲の傾向から、各チャンネルに並ぶ楽曲をユーザーに最適化していくパーソナライズ機能も搭載する(ちなみに、パーソナライズ機能はオフにできない)。また、iTunesライブラリなどの手持ちの曲(非DRM)があれば、メタデータや波形などからMusic Unlimited内の曲とマッチングし、マイライブラリに追加するMusic Sync機能もある。
Music Unlimitedは、PCとMacであればWebブラウザ(Flash)でMusic Unlimitedのサイトにアクセスすることにより利用可能(サインインしなくても30秒間は試聴できる)。一方、Android搭載端末はGoogle Playから、PlayStation VitaはPS Storeからアプリをインストールする必要がある。PlayStation 3とBRAVIAはメイン画面のミュージック列にあるMusic Unlimitedを選択すればいい。iOS向けにも近日中に対応アプリが公開される予定だ。
常時接続を前提としたPCやPlayStation 3、BRAVIAなどはストリーミング再生が基本となるが(ストリーミング再生時は、アカウントにひも付いた1台の対応機器からのみ再生でき、後から接続したほうが優先される)、PlayStation Vitaなどのモバイルデバイスについては、楽曲データのキャッシュ機能も備えており、1アカウント3台までのオフライン再生も行える。キャッシュできる曲数の上限は、Android搭載端末が4000曲、PlayStation Vitaが1000曲となっている。また、現時点でAndroid搭載タブレットはオフライン再生に対応していないが、今後は対応する予定という(PCなどの対応予定はない)。
なお、クラウド上に作成したマイライブラリは、サービス利用停止後も30日間は保持され、30日以内に再利用の手続きを行えば継続して利用できる。端末のローカルにキャッシュされた楽曲は、30日ごとにMusic Unlimitedでの認証が発生する仕組みだ。
対応機器と機能比較は以下の通り。現時点で決済方法はクレジットカードのみの対応となるが、将来的に別の方法も検討するとしている。
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