ゲームがしたいから「NEXTGEAR i830PA3」を選ぶ? なんという冷静で的確な判断力なんだ!GTX 680 SLIをぶん回せ(2/2 ページ)

» 2012年07月30日 14時00分 公開
[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]
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最新ゲームを快適に楽しめる圧倒的な性能

 それではおなじみのベンチマークテストで「NEXTGEAR i830PA3」の性能をチェックしていこう。まずは評価機のスペックを簡単に紹介すると、基本システムにSandy Bridge-E世代のCore i7-3820(3.6GHz/最大3.8GHz)とIntel X79 Expressチップセットの組み合わせを採用し、16Gバイトメモリ(4Gバイト×4)と1TバイトHDD、DVDスーパーマルチドライブを搭載している。グラフィックスは前述の通り、GeForce GTX 680(グラフィックスメモリ2Gバイト)を2枚使用したSLI構成だ。

CPU-Zの画面。Sandy Bridge-E+Intel X79 Expressチップセットの基本システムを採用する

GPUはKepler世代の最新ハイエンドGPU「GeForce GTX 680」を2枚搭載したSLI構成だ

 Sandy Bridge-Eの中では下位モデルにあたるCore i7-3820だが、Hyper-Threadingで最大8スレッド動作に対応し、Turbo Boostにより最大で3.9GHzまでクロックが向上する。1TバイトのHDDやDVDスーパーマルチという構成を見ても分かるように、ゲームで最も重要なグラフィックス性能は最高レベルを追求しつつ、ほかのパーツを必要十分なクラスに抑えることで、20万9790円という検討しやすい価格を実現している。CPUに統合されたPCI Expressコントローラが40レーンを利用できるため、SLI構成を採用する本機にとっては、ゲーミングPCとしての性能と価格のバランスがいい組み合わせといえる。

Windowsエクスペリエンスインデックスの画面

 Windowsエクスペリエンスインデックスの結果を見ると、プロセッサスコアが7.7、メモリが7.9、グラフィックスがともに7.9、プライマリハードディスクが5.9と、HDDをのぞけばほぼ最高レベルでまとまっている。OSやアプリケーションの起動ではSSDを採用したマシンに劣るとはいえ、Windows 7を使ううえで不満を覚えることはほとんどないはずだ。

 PCの処理全般をシミュレートするトPCMark VantageとPCMark 7の結果も同様の傾向で、ストレージ性能が大きく影響するテストはHDDのせいで低めに出ており、総合スコアの足を引っ張っている。場合によっては、6Gbps対応の最新SSDを搭載したUltrabookを下回るかもしれない。ただし、実際の処理や反応は非常に快適なので、SSDの有無によるスコア差は現実の利用とは乖離(かいり)している印象を受ける。

PCMark Vantage(画面=左)とPCMark 7(画面=右)

 一方、ゲーミングPCのキモとなる3D描画系のベンチマークテストでは、ハイエンドグラフィックスカードを2枚搭載しているだけあって、3DMark VantageのXtremeで総合スコアが31577、3DMark11のXtremeでも6000超えと良好なスコアをたたき出した。

 ゲーム系ベンチでも、ストリートファイターIVの高負荷設定(1920×1080ドット/アンチエイリアス:4xAA、ソフトシャドウ:高、セルフシャドウ:高、モーションブラー:高、パーティクル:高、エクストラタッチ:OFF)で16350(253.36fps/評価A)、モンスターハンターフロンティア【絆】(2560×1600ドット)で9896、FINAL FANTASY XIVのHIGHで6235、PHANTASY STAR ONLINE 2キャラクタークリエイト体験版の高負荷設定(簡易描画設定5、2560×1600ドット、フルスクリーン)で16228とどれも余裕があり、最新の3Dゲームを負荷の高い設定で思う存分楽しめるはずだ。

3DMark06(画面=左)。3DMark Vantage(画面=中央)。3DMark11(画面=右)


 NEXTGEAR i830PA3は、インパクトのある外観も含めて、いかにもゲーミングPCらしいモデルだ。「PCの主な用途はゲーム、3D性能には妥協したくない」「でも価格はできるだけ安く」と考えるヘビーゲーマーの有力な選択肢になりうる。特にこれから始まる夏休みに家にこもって最新ゲームを満喫したいならうってつけのマシンだ。

 ただ、最高峰のゲームパフォーマンスを目指しつつも、価格との兼ね合いでスペックを抑えた部分も散見される。例えば、いまどきのハイエンドPCであればシステムドライブはSSDが望ましいし、Blu-rayの映画を見たりフルHD動画を編集してBlu-ray Discに保存するといった用途には、BTOオプションでスペックを盛る必要がある。

 現在、6Gbps対応SSDの「インテル520」シリーズ(120Gバイト)が1万2600円、1TバイトHDDを2TバイトHDDに強化しても4200円なので、予算に余裕があれば120GバイトSSD+2TバイトHDDの構成に変更(+1万6800円)したり、Blu-ray Discドライブ(+5250円)を選択するといいだろう。

→「NEXTGEAR i830PA3」をマウスコンピューター公式サイトでチェックする
GeForce GTX680を2基搭載したハイエンド・ゲーミングモデル


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