パシフィコ横浜で開催中の「FPD International 2012」(2012年10月31日〜2012年11月2日)で、ジャパンディスプレイが、画素密度約651ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)という超高精細ディスプレイを展示し、来場者の注目を集めている。
ディスプレイのサイズは2.3型(対角5.8センチ)と小さいが、解像度は1280×800ドット。2011年に開催したFPD International 2011では、東芝モバイルディスプレイが、498ppiのディスプレイを展示していたが、このディスプレイの精細さはそれを上回る。「1つ1つの部品(トランジスタなど)を小さくするなど、地道な努力の積み重ね」(説明員)で実現したという。
ブースでは文字や画像を表示するデモが行われている。高精細なディスプレイは、細かい文字がくっきり表示されるといったメリットがあるが、「このレベル(500〜600dpi程度)になると、平面写真でも奥行きが感じられるようになる」(説明員)という。ディスプレイに寄っても、ドットは視認できず、20センチ、30センチと離れると、改めて画像や文字がくっきりと表示されていることがよく分かる。また、若干ではあるが画像に奥行きが感じられる。
このディスプレイは、開発中のプロトタイプで「実用化の目処はたっていない」(説明員)という。現時点での限界に挑戦した、という色合いが強いが、技術的にはこの画素密度を保ったまま、画面サイズを大きくできるとしている。このような高精細ディスプレイを搭載したスマートフォンやタブレットの登場に期待したい。
ジャパンディスプレイのブースには、このほか、フルHD表示に対応する4.4型サイズのディスプレイ(437dpi)や、LEDバックライトをなくし、低消費電力を実現した反射型ディスプレイといった先端技術を展示している。
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