日本マイクロソフトとPC関連業界、テレビ局を中心に構成する団体「ウィンドウズ デジタルライフスタイルコンソーシアム(WDLC)」は12月7日、若年層を対象とするWindows 8アプリ開発コンテスト「Digital Youth Award」の開催を発表した。
参加資格は、18歳以上29歳以下の個人、もしくはチーム。募集するアプリのテーマは「人が“豊か”になる国民的アプリ」だ。開発したWindows 8向けアプリ(Windowsストアアプリ)で競う「アプリ開発部門」と、アプリケーションのアイデアを競う「アイデア発想部門」を用意する。
アプリケーション(およびそのアイデア)の応募期間は2012年12月7日から2013年1月31日まで。発想力や技術力、社会性といった基準で審査が行われ、各部門20点の作品を入選とする。さらにそのうち6作品(計12作品)が、2013年2月28日に東京・六本木のニコファーレで行われる決勝大会に進める。各部門のグランプリには賞金10万円、準グランプリには賞金5万円が授与されるほか、主催者による特別賞など、さまざまな賞を用意する予定だ。
決勝大会では、アプリの“バイヤー”として参加する約100社の企業に対し、プレゼンテーションを行う。企業側はプレゼンテーションを受け、気に入ったアプリに対して、具体的な事業化、またはアイデアの具現化に向け応募者と直接交渉する「マッチングイベント」も行う。複数の企業が立候補した場合は、くじ引きで優先交渉権を決めるとのことで、「ドラフト会議のようなイメージ」(WDLC)だという。
応募者に対しては、アプリ開発技術やアイデア発想力に関するトレーニングやメンタープログラムを実施する。参加費は無料で、イベント概要ページで応募を受け付ける。
本イベントはWDLCの若年層のICT(情報通信技術)活用促進を図るプロジェクト「Digital Youth プロジェクト」の一環として行われる。“世界で活躍する人材の育成を支援する”という目的を掲げており、主催者側は、国内ひいては世界で人気が出るアプリの誕生を期待する。
記者発表会では、WDLC会長である日本マイクロソフト 執行役常務 コンシューマ&パートナーグループ担当の香山春明氏が登壇し、「我々は2011年から、Digital Youthプログラムを通じて、国際競争力のある若者の育成に注力してきた。今回のコンテストはこれまでの活動が形になったもの。学生に企業と触れ合う機会を提供することで、成果を生み出したい」と本イベントへの期待と抱負を述べた。
発表会には、米Microsoft 最高マーケティング責任者のクリス・カポセラ氏も出席した。「若者がWindows 8のプラットフォームを利用し、革新的なアプリケーションの開発をしてくれればうれしい。Windows 8を利用し、次世代の起業家が生まれることを期待している」と語った。
WDLC理事を務める、各PCメーカーの首脳陣もイベントへ期待を寄せる。NECパーソナルコンピュータ 代表取締役執行役員社長の高塚栄氏は「PCの世界が始まったのは30年ほど前。今のPC業界で“巨人”と呼ばれるような人も当時は学生だった。Windows 8の開かれたプラットフォームで力を発揮してほしい」と話し、富士通 執行役員の齋藤邦彰氏も「Windows 8登場とともに革新的なPCが各社から登場した。今足りないのはソフトだ。私たちの想像を超えるアプリがコンテストで出てくることを期待している」と述べた。
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