日本マイクロソフトは12月3日、「Windows Ambassador キャンパスツアー報告会」を開催した。Windows Ambassadorとは、大学生(大学院生含む)約30名で組織されるWindows製品のマーケティングチームだ。学生へのWindowsの認知拡大や、利用を促すための活動を、オンライン/オフラインを通じて展開している。
発表会では、同社Windows本部Student Audience Marketing担当の高垣香織氏が登壇し、同社の学生支援活動について説明した。現在、日本マイクロソフトが行っている活動は以下の3つだ。
Windows Ambassadorは学生支援プログラムとして、世界25カ国で実施しているが、日本では2011年10月から本格的に始動した。学園祭や就職活動、新入生向けの活動などを中心に活動し、2012年2月には学生を対象としたビジネスコンテスト「Windowsマーケティングコンテスト」を開催している。「学生を取り巻く環境は、国によって大きく異なるので、Windows Ambassadorの活動は各国の特徴が色濃く出る。例えば大学生協と協力してイベントを行うのは日本独自のものだ」(高垣氏)という。
直近では、Windows 8発売に合わせて、学園祭でのタッチ&トライイベントの開催、合同学園祭「AGESTOCK2012」への協賛(Windows 8搭載PCのタッチ&トライブースを設置)といった活動を行っている。これらの活動を通じ、Windows 8搭載PCを体験した約2500人の学生からアンケートを集めた。
Windows Ambassador代表の社翼さん(早稲田大学4年)は、「タッチ&トライイベントでの学生の反応は非常によかった。Windows 8は触ってみなければ分からない魅力が多いOS。今の大学生は、タブレットやスマートフォンでのタッチ操作に慣れているが、実際にWindows 8搭載PCに触れることで、“PCにタッチ操作を導入すると操作が快適になる”ということを実感していた」と説明した。
具体的には「エクセルなど表計算ソフトでは、離れた位置のセルを選択するときはタッチも便利」「ピクチャーパスワードが使いやすい」といった意見が印象に残ったという。「個人的にはスナップビュー(画面分割)も気に入っています。片方の画面でメールを確認しつつ、文書を作成するというのはよくやります」(社さん)
AGESTOCK2012でのタッチ&トライでも、Windows 8搭載PCを触った学生が「これいくらですか?」と質問してくることが多かったという。高垣氏は「学生の中でPCの購入意欲が芽生えているということ」と自信をのぞかせた。
スマートフォンが普及している今の大学生に、PCを積極的に買ってもらうにはどういった点を訴求しているのか。高垣氏は「大学入学と同時に親と一緒にPCを買い、大学生生活を送るうちにモバイルPCが欲しくなるパターンが多い。そういうときにノートPCとしてもタブレットとしても利用できるWindows 8ノートはぴったり」と述べた。
社さんに聞くと「多様性、というキーワードがよく響いている。リポート作成にも使え、就職活動にも使え、サークル活動でも、なんにでも使える。そんな“これ1台あれば何でもできる”という点を訴求している。そういう点でも、PCは生活になくてはならないものですね」と答えた。
本格的に活動を始めるまでの経緯も含めれば、Windows Ambassadorは結成して約2年となる。高垣氏は「この2年で組織自体の認知や、活動の土台ができあがった。今後はさらに活動の規模や幅を広げていく」と述べた。
今後は、Windows 8アプリを活用し、女子大生をターゲットとする「Windows 8女子会」の開催や、スノーボード競技大会「TOYOTA BIG AIR 2013」(2013年2月23日〜24日、札幌ドーム)でのタッチ&トライブース出展といった活動を予定している。
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