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» 2013年03月29日 10時30分 公開

7型やライバル機との比較も:Amazonにどっぷり浸れる8.9型タブレット――「Kindle Fire HD 8.9」徹底検証 (3/6)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

高画素密度の8.9型ワイド液晶ディスプレイを搭載

 8.9型ワイド液晶ディスプレイは、視野角の広いIPSパネルを搭載したことに加えて、液晶パネルに偏光フィルターを採用することで、どの角度から見ても鮮やかな発色とコントラストが得られるよう工夫している。

 ディスプレイは光沢仕上げだが、タッチセンサー層を表面ガラスに直接搭載し、通常は表面ガラスと液晶パネルの間に存在するタッチセンサー層と空気層を省いており、そのうえで低反射防止コートも施すことによって、外光の反射や映り込みを少し抑えている(それでも照明やユーザーの姿はかなりはっきり映るが)。

1920×1200ドット表示の8.9型ワイド液晶ディスプレイは、明るく発色もよい(写真=左)。視野角は広く、縦位置やかなり斜めから画面を見ても視認性が崩れない(写真=右)

 8.9型でフルHDを超える1920×1200ドット(WUXGA)表示に対応し、約254ppiという高い画素密度はiPadの約264ppiには負けるが、「13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル」の約226ppiを上回る精細さだ。

 Kindle Fire HDは1280×800ドット表示で画素密度が約216ppiと、7型クラスでは高レベルのディスプレイだったが、比べて見るまでもなく、Kindle Fire HD 8.9の表示の美しさはすぐに感じられる。HD映像のゲームや高解像度の写真コンテンツを見れば、その実感はさらに深まるだろう。2台を見比べてみると、精細度だけでなく発色でもKindle Fire HDを上回っている印象だ。ただし、色味はやや黄色が強めの傾向がある。

タッチパネルの使い勝手は良好だ (C)佐藤秀峰「ブラックジャックによろしく」(漫画 on Web/http://mangaonweb.com/)

 液晶ディスプレイは10点マルチタッチに対応している。表面の摩擦が低く、ツルツルとした手触りで操作性は非常によい。前述したタッチセンサー層と空気層の排除によって、表面ガラスと液晶パネルの表示面が近くなっていることもあり、タッチの感度、精度もまったく問題ない。

 画面上でタップして文字入力を行うソフトウェアキーボードは、シンプルなQWERTY配列(フルキーボード)が初期設定だが、テンキー配列(テンキーボード)も選べる。キーボードを横長に表示できる横位置ではQWERTY、表示スペースが狭くなる縦位置ではテンキーといった使い分けも可能だ。

 QWERTY配列は数字、日本語、英語が混在する文章を打つ場合、左下の「文字」を連打する必要があり、少々煩わしい。テンキー配列は、フリック入力(キーを上下左右になぞって文字選択)やトグル入力(同じキーを続けてタップして文字選択)にも対応する。

横位置でのソフトウェアキーボード。左下の「文字」を押す度に、日本語、アルファベット、数字/記号に表示が切り替わる(画像=左/中央)。顔文字の入力にも対応している。横位置でのテンキー配列は、スペースが余っている印象だ(画像=右)

縦位置でのソフトウェアキーボード。横幅が狭いのでQWERTY配列(画像=左)よりテンキー配列(画像=中央)のほうがゆったり使える。テンキー配列はフリック入力やトグル入力の設定が可能だ(画像=右)

ドルビーデジタルプラスに対応したステレオスピーカーを搭載

 電子書籍のイメージが強いかもしれないが、サウンド面にもこだわっている。高音質化技術の「ドルビーデジタルプラス」に対応したステレオスピーカーとヘッドフォン出力を搭載。ステレオスピーカーは、迫力のあるサウンドでコンテンツが楽しめる。音量を上げても音割れがなく、迫力があり、艶っぽい表現も可能なレベルの高いサウンドだ。音質面ではタブレットデバイスとして屈指のデキだろう。

ボディ背面の左右に走る黒いバーの両端にステレオスピーカーを内蔵している(写真=左)。「音声とディスプレイ」の設定メニューを見ると、「ドルビーデジタルプラス」は標準で有効になっている(画像=右)。オフにすると音圧は下がるが、それでも視聴に耐える品質で、スピーカーの素性のよさが感じられる

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