Amazonにどっぷり浸れる8.9型タブレット――「Kindle Fire HD 8.9」徹底検証7型やライバル機との比較も(6/6 ページ)

» 2013年03月29日 10時30分 公開
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Kindle Fire HDより1枚上手のパフォーマンス

 ベンチマークテストは、Quadrant Professional Edition 2.1.1とAnTuTuベンチマーク v3.2.1を実施した。比較対象として、Kindle Fire HD(OMAP4460/デュアルコア/1.2GHz)のほか、通常のAndroidタブレットである富士通の「ARROWS Tab Wi-Fi FAR70B」(Tegra 3 AP37/クアッドコア/1.7GHz)と「ARROWS Tab Wi-Fi FAR70A」(OMAP4430/デュアルコア/1GHz)もスコアを併記している。

Quadrant Professional Edition 2.1.1のスコア(グラフ=左)。AnTuTuベンチマーク v3.2.1のスコア(グラフ=右)

 テスト結果を見ると、Quadrantでは30%ほど、AnTuTuでは35%ほどKindle Fire HDに比べてよいスコアが出ている。クアッドコアのTegra 3(1.7GHz)を搭載した「ARROWS Tab Wi-Fi FAR70B」に比べると、CPU性能を中心に少し見劣るスコアだが、なかなかのパフォーマンスだ。

 バッテリー駆動時間は、ディスプレイの輝度50%、Wi-Fiオン、Bluetoothオフ、音量52%の環境下で、MPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)形式の1080p動画ファイルをリピート再生させて経過を見ていたが、1時間に10%ずつ残量が減り、9時間動作時に残量は11%だった。フルに使い切れば、公称値通り10時間は動作できそうだ。ちなみに、ディスプレイの輝度100%で同じように途中まで経過を見ていたところ、2時間に約30%のペースで減っていた。

 ボディの発熱については、しばらく使っているとスピーカーのライン下側中央辺りがじんわり温かくなることがあった。室温22度の環境で最大34度程度と不快にならない程度の温度だったが、夏の暑い時期は少し気になることがあるかもしれない。

Amazon好きにはコストパフォーマンス抜群の8.9型タブレット

 冒頭で紹介した通り、Amazon.co.jpでの販売価格は、16Gバイトモデルで2万4800円、32Gバイトモデルで2万9800円だ。特に電子書籍プラットフォームとしてAmazonのKindleストアをメインに利用しているユーザーにとっては、文句なしにコストパフォーマンスが高いタブレットといえる。

 OSのベースとなっているAndroidを意識することなく、直感的なユーザーインタフェースで電子書籍をはじめ、Amazonの各種コンテンツを高品位なディスプレイ、迫力あるサウンドで楽しめるのは大きな魅力だ。

 ちなみに、iPadやAndroidタブレットにKindleアプリなどAmazon提供のアプリをインストールすれば、同じように使えると思うかもしれないが、実はユーザー体験に少なからず違いがあることは覚えておきたい。

 例えば、iOSではWebブラウザ経由でコンテンツを購入する必要があり、アプリ内からストアにアクセスする機能が省かれているため、コンテンツを購入して表示するまでの流れが途切れがちだ。また、iOSでもAndroidでもAmazon系アプリはKindle Fireシリーズに比べて一部の機能が制限され、同等の使い勝手とはいかない。

 やはり、Amazonの各種サービスを独自の操作画面からシームレスに利用でき、購入から管理までが手軽に行えるのは、Amazon純正タブレットならではの強みだ。

 ただし、汎用のAndroidタブレットという視点で見ると、Google Playに非対応という点がマイナスには違いない。アプリストアの充実度や動画配信サービスがない点など、Amazonのプラットフォームとしての弱点は、そのままKindle Fire HD 8.9の弱点になる。

 Kindle Fire HD 8.9はOSにAndroidを利用しているものの、あくまでAmazonのコンテンツを楽しむことに特化したタブレットに仕上がっており、そこをしっかり理解して選ぶならば、購入後の満足度は高いはずだ。

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