SSDなのにテラバイト級!! 「Crucial M500」の実力診断すごく、大きいです(2/3 ページ)

» 2013年04月30日 16時42分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

ベンチマークテストで性能を測定

 さて、ベンチマークテストの結果を見ていこう。テスト環境は別表のとおりで、システムSSD、テスト対象のSSDともにZ77チップセットの6Gbpsポートに接続して計測した。OSは64ビット版Windows 8だ。比較対象には、現行最速レベルにあるSSDとしてSamsung 840 PROの256バイトモデルと、先代機であるCrucial m4の128Gバイトモデルも用意している。両者のスペックを簡単にまとめたのが以下の表だ。

テスト環境
CPU Core i5-3570K
マザーボード ASUSTeK MAXIMUS V GENE(Intel Z77 Express)
ビデオカード MSI N660GTX Twin Frozr III OC(GeForce GTX660/2GB)
メモリ UMAX Cetus DCDDR3-8GB-1600OC(PC3-12800 DIMM×2枚)
システムストレージ Crucial m4(CT128M4SSD2)
OS Windows 8 64bit

今回比較するSSD Crucial M500 Samsung 840 PRO Crucial m4
型番 CT960M500SSD1 MZ7PD256HAFV M4-CT128M4SSD2
容量 960GB 256GB 128GB
コントローラ Marvell 88SS9187-BLD2 Samsung 3-core MDX(300MHz) Marvell 88SS9174-BLD2
フラッシュメモリ Micron NAND MLC 20nm Samsung NAND MLC 21nm Micron NAND MLC 25nm
シーケンシャルリード 500MB/s 540MB/s 500MB/s
シーケンシャルライト 400MB/s 520MB/s 175MB/s
4KBランダムリード 80000IOPS 100000IOPS 45000IOPS
4KBランダムライト 80000IOPS 90000IOPS 35000IOPS

Windows 8上でのフォーマット後容量は894Gバイトだ(画面=左)。CrystalDiskInfoでの情報表示画面。当然ながら、NCQ、Trim対応(画面=右)

CrystalDiskMarkの結果

 ひよひよ氏作の定番ベンチマークテスト「CrystalDiskMark 3.0.2」を実施した。テストデータは1000Mバイトと4000Mバイト、それぞれRandomと0fill(データにすべて0を使用する)を実施した結果画面を掲載する。

 まず、Randomと0fillの傾向に違いは見られず、LSI/SandForceコントローラのようにデータを圧縮して格納するタイプのコントローラではないことが確認できる(以後、0fillのテストは省略する)。また、データサイズ1000Mバイトと4000Mバイトの間にも特に傾向の違いは見られない。

 結果については、シーケンシャルリードは500Mバイト/秒以下と、飛び抜けて速いわけではないものの、シーケンシャルライトは公称値の400Mバイト/秒を超えており、ランダム性能(特にQD32)も高いレベルにあることが分かる。ランダム4K(QD32)のスコアをIOPSに換算すると、リード/ライトとも85775IOPSと公称値の80000IOPSを少し上回る結果だ。

 840 PRO(MZ-7PD256)との比較では、全般的に見劣るスコアで、4K Writeが少し上回っている以外はすべての項目で遅れをとった。一方、m4(CT128M4SSD2)との比較では、シーケンシャルリードのみわずかに譲るが、512KB、4KB、4KB QD32いずれの項目でも上回っている。

CrystalDiskMark 3.0.2の結果(データサイズ1000Mバイト/5回)。データタイプは左がRandom、右が0fillだ

CrystalDiskMark 3.0.2の結果(データサイズ4000Mバイト/5回)。データタイプは左がRandom、右が0fillだ

CrystalDiskMark 3.0.2の比較(左がデータサイズ1000Mバイト、右がデータサイズ4000Mバイト)

HD Tune Pro 5.50の結果

 HD Tune Pro 5.50は、EFD SoftwareのHDD/SSDベンチマークテストだ。ここでは「File Benchmark」を行なった。テストサイズは500Mバイト、データパターンはRandomである。シーケンシャルリード/ライトのスコアはCrystalDiskMarkと似たような傾向だ。ただ、ランダムアクセスでは、CrystalDiskMarkとは逆に、4K single write以外はSamsung 840 PROよりも良い結果が出ている。

 ブロックサイズ別の転送性能(Block size mesurement)も確認してみよう。リードでは500Mバイト/秒を超えているが、512KBよりも小さいサイズの転送速度ではm4よりも低いスコアだ。一方、ライトでは特にクセはみられず、小さいサイズでも少しずつm4を上回っており、32Kバイトより大きなサイズではm4を圧倒し、430Mバイト/秒を超えるスコアまで伸ばしている。ただ、Samsung 840 PROにはどのサイズでも少しずつ見劣っており、64Kバイト以降、サイズが大きくなるにつれて差が開いている。

HD Tune Pro 5.50/File Benchmark(File Length=500MB、Random)

HD Tune Pro 5.50/Blocksize Mesurement(Read/Write)

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