さて、ベンチマークテストの結果を見ていこう。テスト環境は別表のとおりで、システムSSD、テスト対象のSSDともにZ77チップセットの6Gbpsポートに接続して計測した。OSは64ビット版Windows 8だ。比較対象には、現行最速レベルにあるSSDとしてSamsung 840 PROの256バイトモデルと、先代機であるCrucial m4の128Gバイトモデルも用意している。両者のスペックを簡単にまとめたのが以下の表だ。
テスト環境 | |
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CPU | Core i5-3570K |
マザーボード | ASUSTeK MAXIMUS V GENE(Intel Z77 Express) |
ビデオカード | MSI N660GTX Twin Frozr III OC(GeForce GTX660/2GB) |
メモリ | UMAX Cetus DCDDR3-8GB-1600OC(PC3-12800 DIMM×2枚) |
システムストレージ | Crucial m4(CT128M4SSD2) |
OS | Windows 8 64bit |
今回比較するSSD | Crucial M500 | Samsung 840 PRO | Crucial m4 |
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型番 | CT960M500SSD1 | MZ7PD256HAFV | M4-CT128M4SSD2 |
容量 | 960GB | 256GB | 128GB |
コントローラ | Marvell 88SS9187-BLD2 | Samsung 3-core MDX(300MHz) | Marvell 88SS9174-BLD2 |
フラッシュメモリ | Micron NAND MLC 20nm | Samsung NAND MLC 21nm | Micron NAND MLC 25nm |
シーケンシャルリード | 500MB/s | 540MB/s | 500MB/s |
シーケンシャルライト | 400MB/s | 520MB/s | 175MB/s |
4KBランダムリード | 80000IOPS | 100000IOPS | 45000IOPS |
4KBランダムライト | 80000IOPS | 90000IOPS | 35000IOPS |
ひよひよ氏作の定番ベンチマークテスト「CrystalDiskMark 3.0.2」を実施した。テストデータは1000Mバイトと4000Mバイト、それぞれRandomと0fill(データにすべて0を使用する)を実施した結果画面を掲載する。
まず、Randomと0fillの傾向に違いは見られず、LSI/SandForceコントローラのようにデータを圧縮して格納するタイプのコントローラではないことが確認できる(以後、0fillのテストは省略する)。また、データサイズ1000Mバイトと4000Mバイトの間にも特に傾向の違いは見られない。
結果については、シーケンシャルリードは500Mバイト/秒以下と、飛び抜けて速いわけではないものの、シーケンシャルライトは公称値の400Mバイト/秒を超えており、ランダム性能(特にQD32)も高いレベルにあることが分かる。ランダム4K(QD32)のスコアをIOPSに換算すると、リード/ライトとも85775IOPSと公称値の80000IOPSを少し上回る結果だ。
840 PRO(MZ-7PD256)との比較では、全般的に見劣るスコアで、4K Writeが少し上回っている以外はすべての項目で遅れをとった。一方、m4(CT128M4SSD2)との比較では、シーケンシャルリードのみわずかに譲るが、512KB、4KB、4KB QD32いずれの項目でも上回っている。
HD Tune Pro 5.50は、EFD SoftwareのHDD/SSDベンチマークテストだ。ここでは「File Benchmark」を行なった。テストサイズは500Mバイト、データパターンはRandomである。シーケンシャルリード/ライトのスコアはCrystalDiskMarkと似たような傾向だ。ただ、ランダムアクセスでは、CrystalDiskMarkとは逆に、4K single write以外はSamsung 840 PROよりも良い結果が出ている。
ブロックサイズ別の転送性能(Block size mesurement)も確認してみよう。リードでは500Mバイト/秒を超えているが、512KBよりも小さいサイズの転送速度ではm4よりも低いスコアだ。一方、ライトでは特にクセはみられず、小さいサイズでも少しずつm4を上回っており、32Kバイトより大きなサイズではm4を圧倒し、430Mバイト/秒を超えるスコアまで伸ばしている。ただ、Samsung 840 PROにはどのサイズでも少しずつ見劣っており、64Kバイト以降、サイズが大きくなるにつれて差が開いている。
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