第4世代CoreプロセッサーのデスクトップCPUは、プラットフォームも一新され、Ivy BridgeのLGA 1155ソケットからLGA 1150ソケットに移行した。また、液晶一体型のオールインワンPC向けにIris Pro 5200グラフィックスを統合したBGAパッケージ版が追加されたのも大きな特徴だ。そのラインアップは、下の表のとおりだ。
デスクトップ向け第4世代Core i7のラインアップ | ||||||
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モデル名 | Core i7-4770K | Core i7-4770R | Core i7-4770 | Core i7-4770S | Core i7-4770T | Core i7-4765T |
CPUコア数 | 4 | |||||
CPUスレッド数 | 8 | |||||
LLCキャッシュ容量 | 8MB | 6MB | 8MB | |||
CPUベースクロック | 3.5GHz | 3.2GHz | 3.4GHz | 3.1GHz | 2.5GHz | 2GHz |
TurboBoost時CPUクロック(最大) | 3.9GHz | 3.9GHz | 3.9GHz | 3.9GHz | 3.7GHz | 3GHz |
メモリ | DDR3-1600/1333 | |||||
Intel HDグラフィックス | HD 4600 | Iris Pro 5200 | HD 4600 | |||
グラフィックスコアクロック(最大) | 1200MHz | 1300MHz | 1200MHz | |||
TDP | 84W | 65W | 84W | 65W | 45W | 35W |
CPUパッケージ | LGA 1150 | BGA | LGA1150 | |||
デスクトップ向け第4世代Core i5のラインアップ | |||||||
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モデル名 | Core i5-4670K | Core i5-4670 | Core i5-4570 | Core i5-4670S | Core i5-4570S | Core i5-4670T | Core i5-4570T |
CPUコア数 | 4 | 2 | |||||
CPUスレッド数 | 4 | 4 | |||||
LLCキャッシュ容量 | 6MB | 4MB | |||||
CPUベースクロック | 3.4GHz | 3.4GHz | 3.2GHz | 3.1GHz | 2.9GHz | 2.3GHz | 2.9GHz |
TurboBoost時CPUクロック(最大) | 3.8GHz | 3.8GHz | 3.6GHz | 3.8GHz | 3.6GHz | 3.3GHz | 3.6GHz |
メモリ | DDR3-1600/1333 | ||||||
Intel HDグラフィックス | HD 4600 | ||||||
グラフィックスコアクロック(最大) | 1200MHz | 1200MHz | 1150MHz | 1200MHz | 1200MHz | 1150MHz | 1150MHz |
TDP | 84W | 84W | 84W | 65W | 65W | 45W | 35W |
CPUパッケージ | LGA 1150 | ||||||
Intelは、このLGA 1150プラットフォーム向けに、開発コード名“Lynx Point”(リンクス・ポイント)で知られるIntel 8シリーズチップセットを投入した。その最上位モデルとなるIntel Z87は、SATA 6Gbpsポートが6基に増え、PCI Express 2.0も8レーン、USB 3.0も6ポートに強化されている。
しかし、CPUとチップセット(PCH:Platform Controller Hub)を結ぶインタフェースは、これまでと同じDMI 2.0であり、これらの高速I/Oインタフェースを採用するデバイスを多数接続すると、DMIの帯域不足で本来のパフォーマンスが引き出せなくなる。そこで同社は、Intel Z87およびH87に「I/Oポート・フレキシビリティー」と呼ぶ機能を搭載し、PCI Express 2.0とSATA 6Gbps、USB 3.0の総ポート数を最大18とし、システム設計や利用環境に応じてI/Oポートの数を柔軟に割り当てられるようにした。
また、SATA 3.0インタフェースに関しては、高性能化が進むSSDのパフォーマンスを十分に引き出せるよう、ストレージアクセスの負荷に応じてI/Oスループットを最適化する「ダイナミック・ストレージ・アクセラレータ」機能を搭載し、現行のIntel Z78に比べて、最大で25%のスループット性能向上を果たすとしている。
デスクトップ向けIntel 8シリーズチップセットのラインアップ | ||||
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モデル名 | Intel Z87 | Intel H87 | Intel B85 | Intel Z77 |
プラットフォーム | LGA 1150 | LGA1155 | ||
PCI Express 3.0グラフィックス | x16 or x8×2 or x8+x4×2 | x16 | x16 | x16 or x8×2 or x8+x4×2 |
CPU内蔵グラフィックス出力 | 3 | 3 | 3 | 2 |
PCI Express 2.0 | 8 | 8 | 8 | 8 |
SATA3 | 6 | 6 | 2 | 2 |
SATA2 | − | − | 4 | 4 |
USB 3.0 | 6 | 6 | 4 | 4 |
USB 2.0 | 14 | 14 | 12 | 10 |
サポート可能な総USBポート数 | 14 | 14 | 12 | 14 |
I/Oポート・フレキシビリティー | ○ | ○ | − | − |
I/Oポート・フレキシビリティーの構成例 | ||||||
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システム構成 | A | B | C | D | E | F |
PCI Express 2.0 (最大 8) | 8 | 7 | 6 | 8 | 7 | 8 |
SATA 3.0 (最大 6) | 4 | 5 | 6 | 5 | 6 | 6 |
USB 3.0 (最大 6) | 6 | 6 | 6 | 5 | 5 | 4 |
合計 | 18 | |||||
Intelが第4世代Coreプロセッサーへの移行にあたって、LGA 1155とのCPUソケットの互換性を捨てざるを得なかったのは、Haswellでは、各CPUコアやグラフィックスコア、ノースブリッジ機能などに必要な電圧を生成・供給する電源供給回路(Voltage Regulator Module:VRM)が、CPU内部に統合した「Fully Integrated Voltage Regulator」へと変更されたためだ。
これにより、よりきめ細やかな電圧制御を可能にするとともに、電圧変換ロスを最小限に抑え、省電力化と高性能化を両立できるとされる。さらに型番の末尾に「K」が付く、いわゆるアンロック版CPUでは、ベースクロック(BCLK)を100MHzだけでなく、125MHzと167MHzに変更できるようになり、柔軟なオーバークロック設定ができるようになったのも特徴だ。
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