“初物”づくしの最新ゲーミングノートPC「NEXTGEAR-NOTE i980BA1」を駆る第4世代Core+GTX 780M(1/2 ページ)

» 2013年06月05日 00時00分 公開
[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]

「G-Tune」の高性能ゲーミングノートPCが第4世代Coreに移行

NEXTGEAR-NOTE i980BA1

 マウスコンピューターのゲーミングブランド「G-Tune」は、第4世代Coreプロセッサーのリリースに合わせてゲーミングノートPCのラインアップを刷新し、3つの新シリーズを投入している。その中でも「NEXTGEAR-NOTE i980」は、1920×1080ドット表示に対応した17.3型ワイド液晶ディスプレイを備えるフラッグシップ機だ。

 同シリーズは、NVIDIAが先日発表したモバイル向けGPU「GeForce GTX 780M」(グラフィックスメモリ4Gバイト)を内蔵し、最高クラスのゲーミング性能を追求しているほか、BTOメニューに、 Extreme EditionのCore i7-4930MX(3GHz/最大3.9GHz)や2台のSSDによるRAID 0構成まで用意した、まさに究極のノートPCといえる。ここではそのベースモデルであるNEXTGEAR-NOTE i980BA1を紹介する。

ヘアライン加工を施した黒い天板にシルバーのG-Tuneロゴが映える。フラッグシップ機であることを主張する力強いデザインだ。ただ、指紋が少しつきやすい

 NEXTGEAR-NOTE i980BA1のスペックは、第4世代Core i7の下位グレードであるCore i7-4700MQ(2.4GHz/最大3.4GHz)に、8Gバイトメモリ、500GバイトHDD、DVDスーパーマルチドライブと、やや平凡な印象を受けるものの、外部グラフィックスにはシリーズ共通の特徴であるGeForce GTX 780M(4GB)を内蔵する。また、“特盛り”構成では軽く40万円を超えてしまうこの手のゲーミングノートPCの中では、21万9870円と比較的手ごろな価格に収まっているのもポイントだ。

 外観デザインは前モデルのi970シリーズから踏襲しており、黒を基調とした配色で、天板やパームレストにはヘアライン風の加工を施している。シンプルかつ高性能を予感させるイメージでまとめているのが好印象だ。一方、電源ボタン回りに白色LEDをあしらい、イルミネーションキーボードを搭載するなど、ゲーミングノートらしいギミックも搭載。光の色を変えながらウェーブしたり、ランダムに光るキーボードの演出に(実用性は皆無だが)ひかれるゲーマーも少なくないはずだ。

17.3型の大画面フルHD液晶はデスクトップPCのリプレースにぴったり

1920×1080ドット表示に対応する17.3型ワイドの大画面液晶ディスプレイを搭載。非光沢パネルなのはゲーマーにはうれしいかも

 液晶ディスプレイは、前述の通り、1920×1080ドット表示に対応する17.3型ワイドだ。非光沢パネルを採用しており、写真などを表示した際の見栄えは光沢パネルに見劣りするが、映り込みが抑えられているため、デスクトップPC代わりの仕事用マシンとして長時間利用しても目が疲れにくい。

 412(幅)×276(奥行き)×41.8〜45.4(高さ)ミリの大柄なボディを生かして、10キー付きの日本語103キーボードを搭載。キーピッチは約19ミリを確保し、キートップはミスタイプを抑制する凸型の形状になっている。キーストロークは約1.5ミリということだが、十分に深くキータッチの音も静か。かなり強めにタイプしてもキーボードユニットがたわんだりはせず、快適にタイピングが行える。また、ゲーミングノートPCらしく、FPSで多用するA/S/D/Wキーに進行方向の矢印がプリントされているのもPCゲーム初心者には親切だ。

非常に打ちやすい日本103キーボード。キートップがラバー調の塗装になっており、タイピング音も静か。アクロバティックなキー操作が要求されるRTSなどにもよさそうだ。ちなみに従来からの特徴であるイルミネーションキーボードは引き継いでいる

 一方、タッチパッドにはSynaptics製ドライバが採用され、2本指を使ったスクロールや回転/ズーム、3本指でのアプリケーション操作など一通りの機能をそろえている。もちろん、タッチパッド右端から指を滑らせてWindows 8のチャームの呼び出すといった操作も行える。

 ただ、パッド手前のクリックボタンを除いた入力域は、横91ミリ×縦49ミリ(実測値)と、大柄なボディにしてはやや狭く感じる。また、パッド表面にヘアライン風の加工が施されているため、指がひっかかる感触が気になる人もいるかもしれない。このクラスのノートPCならマウスを接続したほうが圧倒的に使い勝手はよく、PCゲームにもマウスは必須なので、あらかじめBTOメニューでゲーミングマウスを同時購入してしまうのもアリだ。

このクラスのノートPCなら外付けマウスを常備したい。なお、タッチパッドはSynaptics製ドライバが導入されている

拡張性の高いインタフェースと豊富な外部映像出力

 インタフェースは、左側面にSDメモリーカード(SDXC対応)/メモリースティック(Pro Duo対応)メディアスロットのほか、USB 3.0/eSATA兼用ポートと2基のUSB 3.0、ギガビットLAN、IEEE1394(4ピン)が並び、右側面に光学ドライブと音声関連端子、USB 2.0を搭載する。背面側は映像出力をまとめており、HDMI、DisplayPort、mini DisplaypPortの3系統をそろえている。

 端子の数、内容ともに十分な構成で、さまざまな外部機器を接続する“デスクノート”として使っても困ることはまずないだろう。また、DVテープを使ったビデオカメラから映像を取り込んで編集したい、といった用途にも、今やめずらしくなりつつあるIEEE1394を搭載しているのでぴったりだ。

本体前面/背面。背面にHDMI、DisplayPort、mini DisplayPortを搭載。すべて1本で音声も同時出力できるのが便利

本体左側面/右側面。USB 3.0はeSATA兼用ポートをあわせると3基。IEEE1394を搭載しているのも人によってはうれしいはず。右側面には光デジタル音声出力も備える

 このほか、液晶ディスプレイ上部には200万画素Webカメラを内蔵。キーボード面に2つのスピーカーと底面にサブウーファを備え、迫力のあるサウンドも楽しめる。なお、クリエイティブ「Sound Blaster X-Fi MB3」で自分好みに音声再生環境に調節できるのもポイント。ゲーム内の足音など環境音を浮かび上がらせる「Scout Mode」などはFPSで有用だろう。

 なお、このクラスのノートPCを持ちあることはまずないと思われるが、本体が約3.9キロ、ACアダプタが電源ケーブル込みで1081グラム(実測値)と、合計でなんと5キロを超えてしまう。筆者はわけあって数日ほどこのモデルを“モバイル”する羽目になったが、何かの訓練を受けているような気分になった。ちなみに14.8ボルト/5200ミリアンペアアワーの標準バッテリーで約3.76時間のバッテリー駆動が行えるので、落雷が多くなるこれからの季節、不意の停電に対する簡易UPSと考えれば心強い。

本体底面のカバーを外すとCPUとGPU、メモリスロット、2基の2.5型ベイ、mSATAスロットにアクセスできる。保証対象外になるが各パーツを簡単に換装できるのがうれしい(写真=左)。ACアダプタのサイズは88(幅)×178(奥行き)×36(高さ)ミリ、重量は約1081グラム。もはやUltrabook並みの重量である

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