製品体験会には、インテル クラウド・コンピューティング事業部シニア・プロダクトマーケティング・マネジャーの小澤剛氏が登壇し、第4世代Coreプロセッサー・ファミリーについて説明した。小澤氏はまず「クラウドコンピューティングが広まっている昨今、PCはデバイス中心からユーザーが中心となる世界に移行している。これからは優れたユーザー体験を実現するデバイスやプロセッサーが必要とされる。インテルではタブレットの気軽さとPCのパフォーマンスを合わせ持つ、Ultrabookを2-in-1デバイスと定め、次世代デバイスとして推進していく」と強調した。
小澤氏はモバイルPC向け第4世代Coreプロセッサー・ファミリーのポイントとしてSoC(System-on-Chip)の実現、バッテリー消費の低減、グラフィックス性能向上の3つを挙げた。同氏はこの進化を「過去10年で最大の技術革新」とアピールする。これらの特長が「薄く軽いボディ」「快適なパフォーマンス」「1日中持つバッテリー」という次世代デバイスにとって不可欠な要素となるためだ。
VAIO Duo 13がCoreプロセッサー・ファミリーを採用したマシンで初めてConnected Standbyに対応するなど、インテルとソニーはデバイス開発において互いに協力している。「新しいVAIOのラインアップは、インテルが目指す次世代PCに近い存在となっている。ソニーとともに新しいPCの世界を開拓していきたい」と述べた。
新製品の説明は、ソニーマーケティング マーケティングGP ITマーケティング部 ITMK課の金森伽野氏が行った。VAIO Duo 13についてはコンパクトなボディをアピールしつつ、インカメラによる顔認証や、アウトカメラによる画像/文字認識のデモを実施。VAIO Proはボディの重量や、キーボードへのこだわりを説明。キーピッチとキーストロークを確保しつつ、パームレストの手前を低くして設置面との段差を抑えることで、クラムシェル型ノートPCに求められる文字の打ちやすさに配慮したという。
液晶ディスプレイは、高解像度、高輝度、広色域を実現するトリルミナスディスプレイを採用した。「写真を見るならVAIO」というキャッチフレーズを掲げ、テレビCMを含めたプロモーション活動を今後行っていく。
ソニーは国内のコンシューマー向けPC市場について「タブレットの台頭でPC市場は厳しくなったが、高い生産性を持つPCへの回帰も進むと思われる。特にモバイルPCを中心としたハイブリッドスタイルPCの市場は今後も拡大するだろう」(ソニーマーケティング マーケティングGP ITマーケティング部 ITMK課 統括課長の清水美能留氏)と予想している。
今回の夏モデルでVAIOはラインアップを4種類に整理した。タッチに注力した新スタイルのDuoとTap、そして先進的なデザインやパフォーマンスを取り入れつつ、これまでのクラムシェルPCの使いやすさも大切にするProとFitと、その傾向は大きく2つに分けられる。「今後もVAIOは新しい形態のPCを創造することで、人とPCの新しい関係を提案していく。ひいてはPC市場の活性化につなげていきたい」(清水氏)。
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