第4回 Windowsストアアプリって、本当はいくつある?――「Surface Pro」「Surface Pro」の“ここ”が気になる(1/2 ページ)

» 2013年07月26日 12時00分 公開
[池田憲弘(撮影:矢野渉),ITmedia]
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Windowsストアアプリの存在価値は?

photo 「Surface Pro」はOSに64ビット版Windows 8 Proを搭載しており、デスクトップ向けアプリが使えるため、Windowsストアアプリの存在感が薄れがちだ

 これまで紹介してきたように、Windowsタブレットとしての「Surface Pro」の魅力は、その小型ボディにUltrabook並のパフォーマンスを備えつつ、x86/x64用に開発されたWindows用アプリを自由に使えるところにある。

 では、Windows 8で新しく登場したWindowsストアアプリが不要かというと、そうでもない。電車の中で座って操作するときなど、本機をタブレットとして使うときは、やはりタッチ操作を意識して作られたストアアプリが向いている。ディスプレイの解像度が高いこともあり、デスクトップ画面をタッチで操作するのはあまり実用的ではない(付属のスタイラスペンを使えば少しは楽になるが)。また、ストアアプリにはLINEなど、デスクトップで使えない便利なアプリケーションもある。

photophoto Windows 8が登場してから約9カ月。Windowsストアアプリも徐々に充実してきたような印象がある(写真=左)。ストアアプリには横スクロールに特化したものなど、タブレットで使いやすいUIを採用したものが多い(写真=右)

 Windowsストア内のアプリ数をカウントしているMetroStore Scannerによると、2013年7月26日現在、Windowsストアに登録されているアプリの数は10万9060本となっている。2013年3月末に調べたときは約5万本だったので、約4ヶ月で2倍に増えたことになる。

 とはいえ、Googleは「Nexus 7 2013」を発表したメディア向けイベントで、Androidアプリの数を100万本以上と発表したほか、Appleも2013年の年次開発者会議「WWDC」でApp Storeに登録されているiOSアプリ数を90万本と公表するなど、他プラットフォームのアプリケーションと比べれば圧倒的に数が少ないのは否めない。

 というわけで、Windowsストアに登録されているアプリ数を数えてみた。Windowsストアでは、App Storeと同じようにジャンル別にアプリが分かれておりジャンルごとに集計を行っている。結果は以下の通りだ。

Windowsストアに登録されているアプリ数(ジャンル別、2013年7月26日現在)
ジャンル 全体 無料 有料
ゲーム 936 839 97
ソーシャル 103 100 3
エンターテインメント 336 311 25
写真 279 259 20
音楽&動画 104 70 34
スポーツ 86 83 3
書籍 1036 1019 17
ニュース&天気 265 263 2
ヘルスケア&ビューティー 32 27 5
グルメ 33 32 1
ライフスタイル 217 212 5
ショッピング 519 519 0
旅行 290 286 4
マネー 24 21 3
仕事効率化 186 151 35
ユーティリティ 372 318 54
セキュリティ 24 16 8
ビジネス 65 56 9
教育 431 393 38
公共&行政 50 49 1
合計 5388 5024 364

 合計数は約5000本程度と、Windowsストアに登録されているアプリの総数(10万9060本)よりも圧倒的に少ない。そればかりか、2013年3月に調べた結果(Windows RT向けのアプリが約2万2500本)を大きく下回る数値となってしまった。これは一体どういうことか。

 2013年3月に調べたときはアプリの数は多かったものの、海外製のアプリも多く、アプリの説明が英語で書かれているなど、日本のユーザーにとって使いづらいアプリも多かった。今回は日本向けに作られたアプリを優先して抽出するように設定(基本設定メニューで設定可能)しており、ほぼすべてのアプリに日本語の説明がついている。この設定を無効にすれば、英語圏で作られたアプリなどが大量に表示されるがアプリ数自体は増える。

※こちら表現を修正しました。アプリ数が少なくなったのは「設定した言語のアプリのみを抽出する」という設定を行っていたためです。誤解を招く表現であったことをお詫びいたします。(2013/7/30 23:00)

 「Windows 8用アプリは数よりも質を重視したい」(日本マイクロソフト業務執行役員 Windows本部本部長の藤本恭史氏)としている通り、ユーザーが満足に使えるアプリを精選する動きは評価できる。しかし、アプリ数が30本に満たないジャンルがあったり、Windowsストア自体の使い勝手に問題があったり(順位がないため人気のアプリが分かりにくい、など)と課題は多い。今後の改善を期待したいところだ。

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