Bluetoothのペアリングは、本体奥にある電源ボタンでキーボードをサーチモードにし、PCでBluetooth機器を検索、PCに表示された6ケタ数字の認証キーを本体キーボードで入力して行う。バッテリーは単四形乾電池2本を底面に挿入する。
キーボードは6段配列のアイソレーションキーボードを採用している。英語キーボードのシャシーを使用しているためか、ほかのエイサー製ノートPCと同様に、BackspaceやEnter、Shiftといった右端のキーについては、左のキーとの間にスペースがなく、スペースキーと無変換/変換キーの3キーもつながっている。とはいえ、全体的なキー配列は標準的なノートPCと同様なので、慣れればミスなくタイプできた。
最上段のファンクションキーは、Fnキーとの同時押しで音量/輝度調節、ディスプレイ出力/プレゼンテーションモード切り替え、検索などの操作が行える。キーストロークは約1.5ミリと一般的なモバイルノートPC程度だ。キーのタッチはやわらかく、軽い力でタイプできる。キーのぐらつきはないが、ボディを薄くした(タブレットの収納部分があるため)ためか、強くたたくとキーボードパネルがややたわむところは惜しい。
このキーボードにはポインティングデバイスがないため、キーボードとタッチでタブレットを操作することになる。Iconia W3-810は画面が小さい分、特にデスクトップモードではタッチ操作がしづらい場面も多々ある。また、タッチ操作のたびにキーボードから手を離し、画面に手を伸ばさなければならないのもやや面倒だ。Windowsタブレットの専用アクセサリとして、ポインティングスティックなどを搭載しているとなおよかったと思う。
本製品の価格は7980円(税込み)だ。一般的なタブレット用Bluetoothキーボードよりもやや高いものの、タブレットに合致したデザインにスタンドとケースの機能を持つことを考えると、それだけの価値はある。つながったキーがあることは気になるが、モバイル用のキーボードながら19ミリのキーピッチを確保しており、長文入力にも耐えられる製品に仕上がっている。
タブレットならではの手軽さ、モバイル性をやや損なう面はあるかもしれないが、Windowsタブレットとしてビジネスにも使えるという強みを生かすなら、キーボードとスタンドは必須アイテムといえる。Iconia W3-810をコンテンツのビュワーとしてだけではなく、文書や表などのデータを修正する、簡単なデータを作るといった用途まで見込んでいるならば、十分に活躍してくれるアイテムだ。
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