「デジタルライフを丸ごと守りたい」――トレンドマイクロ「ウイルスバスター クラウド」最新版

» 2013年09月19日 15時00分 公開
[ITmedia]

 トレンドマイクロは9月19日、コンシューマー向けセキュリティ製品として、セキュリティスイートの「ウイルスバスター クラウド」、スマートフォン/タブレット向けセキュリティ「ウイルスバスター モバイル」、パスワード管理ツール「パスワードマネージャー」の最新版を発表した。同日午後5時より同社オンラインショップで販売を開始、これにあわせてWindowsストアアプリ「トレンドマイクロ コネクト」の無償配布も行う。

 同日行われた製品発表会では、トレンドマイクロの大三川副社長が登壇し、新製品のコンセプトを紹介した。最新バージョンでは、コンシューマービジネス戦略として5月に発表した「3D戦略」(デバイスプロテクション、データアクセス、ダウンロードアプリの3分野で包括的な保護を目指す施策)をさらに推し進め、多種多様なデバイスの広がりや、さまざまなクラウドサービスが日常的に利用されているコンシューマーの環境変化にあわせて、「SNS対応機能の強化」「プライバシー情報の保護」「サポートメニューの増強」に注力。「この3点を強化することでエンドユーザーのデジタルライフを丸ごと守っていく」とアピールした。

トレンドマイクロ取締役副社長日本地域担当グローバルコンシューマービジネス担当の大三川彰彦氏(写真=左)。あるサービスから流出したアカウント情報を使ってほかのサービスの不正ログインを試みる「リスト攻撃」が増加しており、パスワードの使い回しが問題になっている。安全なパスワード管理は大きな課題の1つだ(写真=中央)。2100万人を超えると言われる国内Facebookユーザーのうち、8割以上がプライバシーの懸念を抱えているという(写真=右)

 最新版の具体的な新機能や製品デモは、同社コンシューマービジネス統括本部長の大場章弘氏が担当した。

ウイルスバスター クラウド

 ウイルスバスター クラウドの強化点は大きく3点。1つはSNSのプライバシー設定を簡単に変更できる「プライバシー設定チェッカー」の強化で、従来のFacebookに加えてTwitterとGoogle+を追加し、Macでも同機能をサポートした。「FacebookなどのSNSユーザーは約3割がプライバシー設定をチェックしているが、残りの7割は設定項目が分かりづらいと感じている。プライバシー設定チェッカーを使うことで、リスクのある項目が一目で分かるほか、FacebookもTwitterもGoogle+も同じUIで、かつ1クリックで安全な設定に変更できる」(大場氏)。

 2つ目はファイル/プログラムの安全性を、その使用人数や期間などから統計的に評価するレピュテーション技術の強化で、最新版ではブラウザ経由でダウンロードしたファイルだけでなく、メールに添付されたファイルも対象になっている。3つ目はパフォーマンスの向上。スキャンエンジンの最適化により、リアルタイムスキャンを高速化し、従来比で約17%(インストール時)短縮したという。

 このほか、10月18日にリリースされるWindows 8.1に対応し、セキュリティに関する最新情報をリアルタイム(ライブタイル対応)に配信するWindowsストアアプリ「トレンドマイクロ コネクト」を無償提供するほか、製品サポートの範囲をWindows、Mac、周辺機器だけでなく、iOSやAndroid、SNSまで拡大して365日の電話サポートを行う「保険&デジタルライフサポート」を用意した。

ユーザーインタフェースは従来を踏襲。メイン画面やメニューに変更はない(写真=左)。「プライバシー設定チェッカー」を使うことで、SNSの分かりづらいプライバシー設定を簡単に変更できる(写真=中央)。パフォーマンスも向上。インストール時のリアルタイムスキャンが16.9%、ダウンロード時のリアルタイムスキャンが3.7%短縮された(写真=右)

 一方、モバイル端末向けに提供されている「ウイルスバスター モバイル」では、PC版と同様にパターンファイルの大部分をクラウド上に移行することで、最新の脅威に対応しつつシステムへの負荷を軽減したのがトピックだ。また、Android向けに無償提供されている「トレンドマイクロ プライバシー スキャナー」との連携により、Facebookのプライバシー設定をモバイル端末上で簡単に変更できるようになった。このほか、スマートフォンを紛失/盗難した際の探索に電話サポートで対応してくれるサービスメニューを加えた「ウイルスバスター モバイル+おまかせ!スマホお探しサポート」も同時発表されている。

メイン画面は従来同様(写真=左)。トレンドマイクロ プライバシー スキャナーと連携し、2ステップでFacebookのプライバシー設定の安全性を評価できる(写真=中央/右)

 なお、1つのログイン情報で複数サービスのアカウント情報を一元管理できる「パスワードマネージャー」は、Windows、iOS、Androidに加えて今回新たにMacにも対応。さらにMac版では不正サイトへのアクセスを防止する機能も備えた(※開発の見直しにより同機能の実装は今バージョンでは見送られたとのことです。9月19日更新)。

 主なラインアップと価格は以下の通り。

製品名 価格 発売日
ウイルスバスター クラウド1年版(パッケージ版) オープン(5980円前後) 10月3日
ウイルスバスター クラウド3年版(パッケージ版) オープン(1万2980円前後) 10月3日
ウイルスバスター クラウド1年版(ダウンロード版) 4980円 9月19日
ウイルスバスター クラウド2年版(ダウンロード版) 8980円 9月19日
ウイルスバスター クラウド3年版(ダウンロード版) 1万1800円 9月19日
ウイルスバスター クラウド+保険&デジタルライフサポート1年版(ダウンロード版) 7680円 9月19日
ウイルスバスター クラウド+保険&デジタルライフサポート2年版(ダウンロード版) 1万3180円 9月19日
ウイルスバスター クラウド+保険&デジタルライフサポート3年版(ダウンロード版) 1万7680円 9月19日
ウイルスバスター モバイル1年版(パッケージ版) オープン(2980円前後) 10月3日
ウイルスバスター モバイル2年版(パッケージ版) オープン(5480円前後) 10月3日
ウイルスバスター モバイル1年版(ダウンロード版) 2980円 9月19日
ウイルスバスター モバイル2年版(ダウンロード版) 5480円 9月19日
ウイルスバスター モバイル+おまかせ!スマホお探しサポート1年版 3980円 9月19日
ウイルスバスター モバイル+おまかせ!スマホお探しサポート2年版 6980円 9月19日
パスワードマネージャー1年版(POSA版) 1780円 10月3日
パスワードマネージャー2年版(POSA版) 3180円 10月3日
パスワードマネージャー3年版(POSA版) 4180円 10月3日

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