2011年に「Ultrabook」カテゴリを発表して以降、CEATEC JAPANにおけるインテルブースは、Ultrabookを中心としたデバイスの紹介に注力していたが、CEATEC JAPAN 2013では、Ultrabookや2in1デバイスを中心とするコンシューマー向けデバイスの紹介とともに、センシング技術を用いた新たなUI(ユーザーインタフェース)のデモやHaswellプラットフォームで実現する4K出力ソリューションといった、デバイス利用例の紹介にも力を入れている。
この変化は「Ultrabookの概念も徐々に広まっており、Ultrabookがどういったものか、ということを説明する段階ではなくなった。これからはUltrabookや2in1デバイスが実現する未来を提案する」(説明員)ためだ。とはいえ、今年もインテルブースには国内未発売のデバイスが展示されている。触れることはできないが、イベントに行く機会があればぜひチェックしておきたい。ラインアップは以下の通りだ。


ASUS製のWindowsタブレット「Transformer Book T100」(写真=左)とLenovo製のUltrabook「Yoga 2 Pro」(写真=中央)。シャープの「Medius Pad」も展示している(写真=右)

富士通の新2in1デバイスも展示。名前は書かれていないが、富士通ブースでは「ARROWS Tab」と書かれていた(写真=左、中央)。東芝の8.1型Windowsタブレットも展示している。これらがすべて触れないのはセキュリティ上の問題があるためという(写真=右)デバイス紹介よりも盛り上がっていたのは、Webカメラを使った画像認識による、さまざまなジェスチャーを使ったデモだ。カメラの前にかざした両手の位置や10本の指、手の中心の位置や中指と親指の距離――こうした情報を収集することで、手を開いているか握っているかといった状態も解析できる。
このようなジェスチャーの情報を生かしたソフトを開発するツール「パーセプチュアル(知覚的)・コンピューティングSDK」をインテルは無償で提供している。「今回は展示会用に分かりやすいゲームを中心としたデモを用意したが、SDKを配布したことでジェスチャー操作に対応するアプリは増えてきている」(説明員)という。
このほかにも、タブレットの新たな使い方としてゴルフにおけるスイングフォームの改善を行う製品も紹介されていた。ACCESSが開発した「Fullmiere(フルミエル)」だ。Fullmiereは加速度/角速度/方位センサーを使って、スイングの軌道を3次元で検知する製品だ。
本製品はゴルフのグラブに装着し、iOS/Android用アプリを導入したスマートデバイスと組み合わせて使う。スイング後にBluetoothでデータを端末に送信し、スイングの軌道を端末の画面に表示する仕組みだ。今回は展示会用として試験的に、タブレットのカメラでスイングを撮影、撮影した画像にスイングの軌道を重ねて表示するという機能のデモを行っていた。正式な実装については未定とのことだ。
Fullmiereは2013年1月の発売以来、出荷台数は1万個を超えるなど好調に売れている。スイング軌道の測定が手軽に行えることや、スマートフォンやタブレットといった身近な端末で結果を管理できることが人気の理由だ。「今回はインテルさんのお声がけで試してみたことですが、面白いことはまだまだできる。今後も製品の改良を重ねていきたい」(説明員)


インテルブース(写真=左)ではこのほか、パナソニックの4K対応タブレット「TOUGHPAD 4K」の展示(写真=中央)や、Haswell搭載NUCを使った4Kディスプレイへの画面出力のデモなどを行っている(写真=右)
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