それではベンチマークテストの結果を見ていこう。主なスペックを改めて述べると、Core i5-4200U(1.6GHz/最大2.6GHz)、Intel HD Graphics 4400、8Gバイトメモリ(DDR3L-1600/デュアルチャンネル)、128GバイトSSD(mSATA)、64ビット版Windows 8.1という内容だ。
テスト結果のグラフには、同じCPUを搭載した13〜14型ノートPCの比較対象として、「VAIO Fit 13A(SVF13N19DJS)」(ソニー)、「FMV LIFEBOOK SH90/M」(富士通)、「Inspiron 14 7000」(デル)のスコアも併記した。
Core i5-4200Uを搭載したUltrabookはこれまで何台もレビューしているが、CINEBENCH R11.5/R15のスコアは、その中でも上位に位置する。CPUに高負荷が連続してかかった場合でも、CPUのほぼフルパワーを発揮できるという結果だ。
搭載するmSATA SSDは東芝製の「THNSNJ128GMCT」だった。このSSDの情報はまだ東芝のWebサイトには公開されていないが、型番からこれまでの製品とは異なるコントローラ(Type J)を搭載していると分かる。最新のエンタープライズ向けSSDも同じく「Type J」と記載されているので、このコントローラも最新世代のものだろう。CrystalDiskMarkでのテスト結果も高く、特に書き込み性能は128GバイトのmSATA SSDとしてはトップクラスといえる。
PCMark 7のSystem Storageも非常によいスコアで、このSSDの効果もあって、PCMark 7の総合スコアも優秀だ。Core i5-4200U搭載のUltrabookを含む薄型軽量ノートPCでは、トップクラスといえる。ストレージのほか、メモリ容量が8Gバイトあり、デュアルチャンネルアクセスに対応していることも高スコアに貢献している。
3DMarkおよびFINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマークキャラクター編(FF14ベンチ)のスコアもこれまた良好だ。こちらもやはりメモリ容量とデュアルチャンネルアクセスが大きい。FF14ベンチは特によい結果だ。CPU統合グラフィックスの性能をフルに発揮できる熱設計となっていることも分かる。
液晶ディスプレイの表示も計測したところ、複数回計測した色温度の平均値は6908Kと、業界標準のsRGB(6500K)より少し高めで、白がすっきり表示される。ガンマ補正カーブの結果から、階調再現性は黒に近い暗部が少し乱れている以外、良好な結果だ。色域はsRGBをほぼカバーしている。輝度の最大値は300カンデラ/平方メートル弱だ。実際の見た目も明るく色鮮やかな表示だった。
Webブラウズとテキスト入力を想定したバッテリー駆動時間のテスト(BBench 1.01)では、満充電から残り5%で休止状態に入るまで、8時間43分動作した。計測方法が異なるメーカー公称値(14時間)には及ばないが、13型クラスの薄型軽量モバイルノートPCとしては長めの駆動時間で、モバイル用途では心強い。
静音性も優秀な部類といえる。低負荷時はボディを持ち上げて排気口に耳を近づけなければ分からない程度の動作音だ。冷却ファンは温度が上がるのを待って回転が上昇するタイプだが、テスト時の室温が低いこともあって、その音も抑えめだった。ボディの発熱は排気口がある底面のみ高めだが、それ以外の部分には熱が伝わってこない。
※Windows 8.1の電源プランは「バランス」に設定
※液晶ディスプレイは1時間以上オンにし、表示を安定させた状態で中央付近を測定
※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 11を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量5%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測
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