PC USER Pro

ノートPCと相性がいい「外付けディスプレイ」を探し出すSOHO/中小企業に効く「ディスプレイ」の選び方(第5回)(2/2 ページ)

» 2014年05月13日 10時40分 公開
[山口真弘,ITmedia]
前のページへ 1|2       

21.5型ワイドでノートPC接続におすすめの機種は?

 まずは21.5型ワイドのディスプレイから。現行のワイド液晶ディスプレイの中ではほとんどローエンドにあたる画面サイズで、価格を考慮するともうワンランク上の23〜24型を選んでもそうは変わらないが、設置スペースの問題などから、このサイズをチョイスする場合もあるだろう。またノートPCの横に並べる場合は、あえてこのサイズの製品を選ぶという考え方もある。

デルの「P2214H」

 第2回紹介している5製品の中から、ノートPCの外付けディスプレイに最も適した機種を1台だけ選ぶとすれば、デル「P2214H」だろう。HDMIではなくDisplayPortを搭載した製品だが、メーカーサイトのオプションで選択できるMini DisplayPort-DisplayPort変換アダプタを使い、MacBookの外付けディスプレイとして利用できる。本体色もシルバーなので、MacBookにはマッチしやすいだろう。縦位置表示および高さ調整に対応したスタンドを備えつつ、液晶パネルとバックライトを含めた3年保証まで付いて1万円台ということで、コストパフォーマンスも高い。

 DisplayPortではなくHDMIで選ぶならば、iiyamaの「ProLite XU2290HS」だろう。パネルは非光沢のAH-IPSで、視野角も広いため、メインとしてもサブとしても設置の自由度が高い。これ以外では、VAパネル搭載のベンキュー・ジャパン「GW2255HM」もほぼ同様のスペックだが、両者ともに高さ調整はできないほか、縦方向の回転機能も用意されていないので注意したい。

iiyamaの「ProLite XU2290HS」(写真=左)と、ベンキュー・ジャパンの「GW2255HM」(写真=右)

23〜24型ワイドでノートPC接続におすすめの機種は?

 続いて売れ筋の23〜24型ワイド画面の製品だ。このクラスでは、HDMIを搭載しているか、それともDisplayPortを搭載しているかの大きく2つに分かれる。製品をチョイスする際は、どちらの端子が必要かを選んでから機種を絞り込むとよいだろう。D-Subで接続する場合はほとんどの機種が搭載しているので、それほど吟味する必要はない。

iiyamaの「ProLite XUB2390HS」

 HDMI搭載製品では、iiyamaの「ProLite XUB2390HS」が面白い。先ほど紹介した同社の21.5型モデルになかった高さ調整および縦回転の機能を備えており、なおかつ非光沢のAH-IPSパネルを搭載した使い勝手のよい製品だ。3年保証ながら液晶パネルとバックライトは1年保証となるのがやや気になるくらいだろうか。

 DisplayPort搭載製品では、デルの23型モデル「P2314H」と23.8型モデル「P2414H」が有力だろう。21.5型で紹介した同社製品と同様、縦位置表示および高さ調整に対応したスタンドを備えた、ノートPCの外付けディスプレイにぴったりといっていい製品だ。オプションでMini DisplayPort-DisplayPort変換アダプタも用意している。さらに、液晶パネルとバックライトを含めた3年保証まで付いて2万円を切る価格なのでコストパフォーマンスも高い。

デルの「P2314H」(写真=左)と「P2414H」(写真=右)

 ワンランク上の選択肢としては、EIZOの23型モデル「FlexScan EV2336W-Z」と24.1型モデル「FlexScan EV2436W-Z」にも注目だ。DisplayPortを搭載し、画質の細かな調整機能、高さ調整と縦回転に対応したスタンドを備えることに加えて、標準で5年保証(使用時間は3万時間以内、液晶パネル含む)が付く。EV2436W-Zは1920×1200ピクセル(WUXGA)の24.1型ワイド画面で、A4見開き(A3)の実寸表示が行える。

EIZOの「FlexScan EV2336W-Z」(写真=左)と「FlexScan EV2436W-Z」(写真=右)

27型ワイドでノートPC接続におすすめの機種は?

 最後に27型ワイドの大画面モデルだ。このサイズはノートPCと並べるのではなく、単体で使う用途が多いだろう。高さ調整の自由度が高いことを重視すれば、AH-IPSパネル採用のiiyama「ProLite XUB2790HS」がおすすめできる。単体で使う場合はあまりニーズはないかもしれないが、縦方向の回転機能も搭載しているのでつぶしも利く。高さ調整が特に必要なく価格を重視するのであれば、ベンキュー・ジャパンの「GW2760HM」、また日本エイサーの「S271HLDbid」などもよいだろう。いずれもフルHD対応、HDMI接続をサポートしたモデルだ。

iiyamaの「ProLite XUB2790HS」(写真=左)、ベンキュー・ジャパンの「GW2760HM」(写真=中央)、日本エイサーの「S271HLDbid」(写真=右)

 解像度がWQHD(2560×1440ピクセル)になると、PLS液晶採用のASUSTeK Computer(ASUS)「PB278Q」およびIPS液晶採用のデル「U2713HM」が、HDMI/DisplayPortの両対応で、なおかつ縦方向の回転機能も備えている。

 ただしこの解像度になると、ノートPC側のGPUや接続方式によっては表示できない場合があるので、使い方と仕様が合致するかどうか、事前にしっかりと確認しておいたほうがよいだろう。日本エイサーの「B276HUL」のように、D-Subがない製品もあるので注意が必要だ。

ASUSTeK Computerの「PB278Q」(写真=左)、デルの「U2713HM」(写真=中央)、日本エイサーの「B276HUL」(写真=右)

 なおレアケースになるが、これら高解像度ディスプレイをノートPCと同時に使う場合、あまりに解像度がかけ離れていると、文字やアイコンの表示サイズが異なることが原因で、目が疲れることがある。こうした場合は無理をせず、外付けディスプレイだけを使う構成にしたほうがよいだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月28日 更新
  1. Synology「BeeStation」は、“NASに興味があるけど未導入”な人に勧めたい 買い切り型で自分だけの4TBクラウドストレージを簡単に構築できる (2024年03月27日)
  2. 「ThinkPad」2024年モデルは何が変わった? 見どころをチェック! (2024年03月26日)
  3. ダイソーで330円の「手になじむワイヤレスマウス」を試す 名前通りの持ちやすさは“お値段以上”だが難点も (2024年03月27日)
  4. ダイソーで550円で売っている「充電式ワイヤレスマウス」が意外と優秀 平たいボディーは携帯性抜群! (2024年03月25日)
  5. ミリ波レーダーで高度な検知を実現する「スマート人感センサーFP2」を試す 室内の転倒検出や睡眠モニターも実現 (2024年03月28日)
  6. 次期永続ライセンス版の「Microsoft Office 2024」が2024年後半提供開始/macOS Sonoma 14.4のアップグレードでJavaがクラッシュ (2024年03月24日)
  7. いろいろ使えるFireタブレットが最大7000円オフ! Echo Budsは半額以下で買える! (2024年03月26日)
  8. 2025年までに「AI PC」を1億台普及させる――Intelが普及に向けた開発者支援をアップデート ASUS NUC 14 Proベースの「開発者キット」を用意 (2024年03月27日)
  9. 15.5万円の有機ELディスプレイ「MPG 271QRX QD-OLED」に指名買い続出 (2024年03月25日)
  10. サンワ、Windows Helloに対応したUSB Type-C指紋認証センサー (2024年03月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー