上位構成のTW710S2Sに標準で付属するキーボードユニットは、オプションでも購入できるので、タブレット単体構成のTW710S1Sでも利用できる。ただし、オプションとして購入する場合、税別の価格は2万6000円なので、TW710S2Sを購入するより高くなってしまう。
キーボードの入力はいたって快適だ。キーピッチが18.5ミリ、キーストロークが1.8ミリという仕様は、10.1型ディスプレイ搭載のクラムシェルタイプノートPCとしても優れた値だ。横幅が狭いキーは、「マイナス/イコール」など上段3つのキーが実測で9.5ミリ、そのほか、各段の右端にある1〜2つのキーが実測で11ミリとなっている。
それ以外は均等ピッチで配列している。つくりはしっかりしていて、強い力でキーとたたいてもたわんだりキーが揺らいだりすることはない。キーを押した力をしっかりと受け止めてくれる。その使い心地は、携帯性を重視した軽量で薄型の外付けキーボードとはまったく異なり、クラムシェルタイプのノートPCと変わらない。長い文章入力も苦にならない。
細かいところで気になるところを挙げるならば、マイナス/イコールキーが、幅9.5ミリとほかのキーと比べて半分しかなく、日本語の文章入力ではよく使うキーだけに評価作業中に押し間違えることが多々あった。評価期間が1週間にも満たなかったので、慣れれば問題なくなるのだろうが、慣れるまでに最も時間がかかるキーの1つであることには間違いない。逆にいうと、このキーさえ慣れてしまえば、キーボードの使い勝手はこのサイズの2in1ノートPCの中では最高の部類に入る(私の経験の範囲内だが)。
ただし、このキーボードの使い勝手を実現する1.8ミリというキーストロークのために、そして、10.1型で1920×1200ピクセルのディスプレイを搭載した重さ598グラムのタブレット本体を支えるために、キーボードユニットの重さは550グラムに達してる。タブレット本体と合わせると1148グラムになる。これは、13.3型ディスプレイを搭載するLaVie Zより重い。
重さとキーボードを優先するなら、LaVie Zが有利になる。処理能力もAtom Z3795のLaVie Tab WよりLaVie Zが上だ。そうなると、やはり、2in1の柔軟な運用をユーザーが必要としているかどうかが、選択の分かれ道になるだろう。
ならば、LaVie Tab Wの処理能力やバッテリー駆動時間などはどうなのか? という検証は、また別な機会に量産評価機材を使って後日行う予定だ。
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