サイコム×Corsairのコラボが生んだ最強コンパクトゲーミングマシン――「G-Master Vengeance-Mini」徹底レビューキューブPCの最高峰(2/3 ページ)

» 2014年10月21日 16時44分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

高性能、高品質のCorsair製パーツを採用

 本製品はCorsairとのコラボレーションモデルということで、PCケース以外にも、電源ユニット、CPUクーラー、メモリはCorsair製パーツが選定されている。いずれもゲーミングという性能が要求される用途、長時間高負荷がかかる利用状況を想定し、品質に優れた最適な製品がチョイスされているが、ある程度はカスタマイズの余地も残されている。

 電源ユニットは標準で650ワットの「RM650」を採用。80PLUS GOLD認証を受けた高変換効率モデルで、最も重要な+12ボルト系電流は1系統54アンペア(648ワット)と、幅広い構成に対応できる。日本製105度コンデンサの搭載や、各種保護回路の搭載など、品質と安全面にもこだわっており、安心してゲームマシンの心臓部を委ねられる。さらにBTOではよりハイグレードな「HX750i」(750ワット/80PLUS PLATINUM)も選択可能だ。

 CPUクーラーは、「Corsair H100i」(CW-9060009-WW)を採用する。240ミリの大型ラジエーターを搭載する高性能の水冷クーラーで、高性能なCPUも静かに効率よく冷却できる。同じCorsair製ということもあり、PCケースの「Carbide Series Air 240」との相性も抜群で、ラジエータをケース前面に無理なく設置できる。これにより、PCケース内部の空間を広く空けることができ、見た目にも実にスマートに仕上がっている。

Corsairの高性能水冷CPUクーラーを搭載しているため、高性能なCPUを静かにスマートに冷却できる。ケース内部にすっきりと広い空間が確保できているのも水冷のメリットだ

 このほか、BTOでは、120ミリラジエーター搭載の「Corsair H60 (CW-9060007-WW)」も選択可能だ。CPUによってはこちらを選んでもよいだろう。Core i7以上のCPUを搭載するならば、静音性、冷却性能両面で「Corsair H100i」(CW-9060009-WW)がお勧めだ。

 メモリは「Corsair VENGEANCE LP」ブランドのモジュールを採用しており、標準の8Gバイト(4Gバイト×2枚)の構成のほか、16Gバイト(8Gバイト×2枚)、32Gバイト(8Gバイト×4枚)も選べる。IntelのOCプロファイルXMPに対応した高速モデルだ。一般的なPC3-12800 DIMMよりも低レイテンシ動作(9-9-9-24)に対応しており、高速なメモリアクセスが可能になっている。もちろん、UEFIの設定もメモリに合わせて適切に行なわれている。

ゲーミングに最適なパーツ構成、BTOでカスマイズ可能

 基本システムには、Intelの第4世代Coreを採用する。標準のマザーボードは、ASUSTeKのIntel Z97 Expressチップセット搭載マザーボード「MAXIMUS VII GENE」だ。第4世代Coreに対応するmicroATXフォームファクターのマザーボードとしては最高水準のクオリティを備えた製品の1つで、オンボードサウンド機能や各種ユーティリティなどゲーミング向けの機能も充実している。BTOではよりリーズナブルな選択肢として、ASUSTeKの「GRYPHON Z97」も選べるが、ゲーミング用途であれば標準のまま変更しないことをお勧めしたい。この辺りのサイコムの選択は間違いがない。

 CPUは「Devil's Canyon」の開発コードネームで知られる第4世代Coreの最上位モデル「Core i7-4790K」(4GHz/最大4.4GHz)が標準構成だ。BTOではCore i3から省電力版を含めて幅広い選択肢が用意されており、予算に応じて選ぶことができる。こちらはPCゲーミングが主目的ならば、Core i5以上の通常電力版モデルがお勧めだ。ちなみに、さらにこだわりたい人向けに、CPUグリスも3種類の選択肢が用意されている。

 ゲーミングマシンの要といえるグラフィックスカードもNVIDIA、AMD両方のミドルレンジからハイエンドまでバリエーション豊富にそろえる。標準はGeForce GTX 760(2Gバイト)で、そのままでも一通りのゲームを楽しむことができるだろう。評価機では最新かつハイエンドのGeForce GTX 980搭載カードが装着されていた。

CPUには第4世代Coreプロセッサーの最上位モデル「Devil's Canyon」ことCore i7-4790Kを標準で採用している。動作周波数は4GHz、Intel Turbo Boost Technologyにより最大4.4GHzで動作し、ゲームに限らずあらゆる処理を高速にこなせる。BTOではこのCore i7-4790Kから下はCore i3-4160まで、12種類の選択肢が用意されている(画面=左)。GeForce GTX 980は、NVIDIA最新の「Maxwell」アーキテクチャを採用したハイエンドGPUだ。高性能でありながらピーク消費電力が低く、これを搭載したグラフィックスカードは秋葉原などPCショップでも人気を博している(画面=右)

 ストレージは2.5インチSSDと3.5インチHDDを合計2台まで自由に組み合わせられる。いずれもただ容量を指定できるだけでなく、ブランド/型番まで指定できる。評価機では500GバイトのSSD(Crucial MX100)と500GバイトのHDD(Seagate ST500DM002)を搭載していた。性能と容量、そしてコストのバランスに優れた構成だ。

 そのほか、BTOでは、サウンドカードやTVチューナーカード、無線LANアダプタなどを追加できるほか、外付けの周辺機器やソフトウェアも同時購入できる。OSは標準では付属せず、オプション扱いとなっている。Windows 8.1/Windows 8.1 Pro、Windows 7 Home Premium SP1/Windows 7 Professional SP1(いずれも64ビット版)と4種類のDSP版が選択肢として用意されている。

ゲーミングの要となるグラフィックスカードは、NVIDIAの最新ハイエンドGPUであるGeForce GTX 980(4Gバイト)を搭載したモデル。評価機はNVIDIAリファレンス設計のクーラーが搭載されていた。「GeForce GTX」のロゴがグリーンに鮮やかに光り、ケースのアクリル窓からよく見えるのもポイント

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