手のひらサイズで60fps/4K撮影対応の全方位カメラ「Sphericam 2」を日本でも――ピクセラがVR事業に参入VR空間でも、テレビ見る?

» 2015年10月28日 20時35分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 ピクセラは10月28日、都内で開催した事業説明会でパノラマVR配信システムの商用サービスを2016年3月より提供すると発表した。PC用テレビチューナーなどで有名な同社は、「PC関連事業」「ホームAV事業」「AVソフトウェア事業」に加えて、「IoT事業」「翻訳事業」「AR/VR事業」に新規で取り組んでおり、今回の発表もその一環となる。

パノラマVR PC Oculusが快適に動くピクセラのオリジナルPC「パノラマVR PC」

 なぜAR(拡張現実)/VR(仮想現実)事業に乗り出すのか、同社は次のように語る。「2020年のAR/VR市場規模は、全世界で18兆円になると予測されている。2016年には米Oculus VRの『Oculus Rift』や米Microsoftの『HoloLens』といったVRデバイスが商用として多くリリースされる。これまでに取り組んできた静止画像処理技術や、映像処理・サーバ技術をふまえて、ピクセラもいち早くさまざまなソリューションを提供したい」という。

パノラマVR PC ハードからソフトまでを自社開発できる同社の強みを生かして新規事業を展開する
時代の移り変わりに合わせて、これまでに展開してきた事業内容

 さらに、「AR/VRの映像を楽しむには、映像を入力してVRデバイスから出力をするほかに、コンテンツ製作、クラウド、アプリケーションといった工程が必要となる。これらを組み合わせて、初めて新しい映像体験を提案できる。そこで(ピクセラは) 世界中のユニークなデバイスとサービスを組み合わせて一貫したサービスを提供していきたい」と付け加えた。

パノラマVRソリューション コンセプトは、AR/VRをソリューションとして提供すること
パノラマVRソリューション 撮影から再生までをサポートする

 一例として、住宅や旅行のカタログでAR/VRを活用するデモを実施。カタログに掲載したQRコードを読み取ると、アプリがピクセラのコンテンツサーバに接続し、画面上に住宅内部や現地の全方位写真が表示できる。まずは2015年末に無料体験アプリを一般公開し、多くの人に周知を図りたいという。また、全方位カメラで撮影した映像をLTE回線を経由してコンテンツサーバに送信し、ライブ配信するソリューションも用意する。

パノラマVRソリューション カタログなどに印刷したQRコードを読み取る
パノラマVRソリューション 内容に合わせたコンテンツを表示する。Googleのストリートビューのように、デバイスの向きによって表示する内容を連動して動かせる

 Oculus RiftといったVR再生機器を快適に動かすために、ピクセラオリジナルブランドの高性能PCも用意した。プロセッサとしてCore i7-4790(4コア8スレッド、3.6GHz/最大4GHz、3次キャッシュ8Mバイト)、グラフィックスはNVIDIA GeForce GTX 970を搭載。メモリは8Gバイト、ストレージは2TバイトHDD、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを内蔵する。本体は高級オーディオ機器のようなデザインを取り入れており、シアタールームやホテル、店舗などでVRを利用する際のPCとして活用されることを見込む。価格は未定。

ピクセラオリジナルブランドのPC ピクセラオリジナルブランドのPC

 同時に、米sphericamの製品販売に関する業務提携も発表。本体に6つのレンズと各種センサーを搭載することで、60fps/4K撮影が可能な全方位カメラ「Sphericam 2」を日本市場で展開する。Sphericam 2の価格はKickstarterで2000米ドルとなっているが、国内投入時は認証などを通す影響により少々割高な価格となる。発売は2016年の第一四半期(4〜6月)を目指しているという。残念ながら会場には製品が用意されず、実機を確認することはできなかった。

Sphericam 2 全方位カメラの「Sphericam 2」
Sphericam 2 米sphericamのFounder CEOであるJeffrey Martin氏がビデオメッセージとビデオ通話で登場。製品版はバッテリーの関係で少し大きくなるものの、テニスボール大のコンパクトなサイズをアピールした
機材レンタル ピクセラが提供するパノラマVRサービスソリューションは、機材レンタルサービスも用意。デモやイベントでの利用に活用できる
VR TV VR空間上に、テレビの画面を複数表示して同時視聴できる「VR TV」というコンテンツも参考出展。映像の画質は今一つだったが、テレビチューナーに定評があるピクセラらしいコンテンツだ

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