ティーザーでの予告通り、1月27日にVAIOの新ラインアップが登場した。
その中でも特に注目を集めているのは、「VAIO Z」の無刻印キーボードモデルであろう。印字のないUS配列キーボードを搭載したモデルで、ソニーストアオンラインで数量限定販売される。
ITmedia PC USERでは、無刻印キーボードモデルの試作機(先代ベース)を先行して触れる機会を得た。そして、普段からUS配列キーボードで記事の執筆・編集を行っている筆者に「試しにキーボードを打ってみろ」との指令が下った。
印字のないキーボードといえば、PFUの「Happy Hacking Keyboard」の無刻印モデルがマニアからの根強い支持を集めているが、ノートPCともなると異例中の異例だ。印字のないUS配列キーボードとは、どのようなものなのか。さっそく確かめてみることにしよう。
無刻印キーボードモデルの画面を開けてみる。本当にキーに何も印字がない。印字された文字や記号などを塗りつぶしているわけではないし、キートップを黒いシールで隠しているわけでもない。本当に最初から何も印字されていないのだ。
……と思ってよく見ると、「F」キーと「J」キーにあるホームポジション確認用の突起はしっかり残されている。タッチタイプ派であれば、この突起を頼りにして問題なく入力できそうだ。
VAIO Zのキーボードは、バックライトを搭載している。センサーが暗い場所であることを検知すると、自動的に発光する仕組みだ。
無刻印キーボードモデルのキーボードにも、バックライトはしっかりと付いている。ただし、文字刻印がないため、キーの外周部だけが光るという感じだ。暗い場所でも、どこにキーがあるのか確認できるようになっている。ただし、タッチパッドは光らないので、どこにあるか探しづらい。もっとも、タッチパッドが光らないのはどのモデルも共通だが。
さて、実際に打ってみよう。VAIO Zのキーボードは打ちごこちや静音性にこだわって作られている。無刻印キーボードも当然例外ではない。ストロークはやや浅めだが、非常に快適に文字を打てる。文字を打つ点に限っていえば、筆者が普段使っているUS配列のキーボードを備えるノートPCとほぼ変わりなく作業ができた。ファンクションキーを使った「かな変換」なども問題なくこなせた。
ただ、Fnキーと組み合わせる機能キーについては、どこがどのキーなのか迷ってしまった。筆者が普段VAIOを使い込んでいないことがバレバレである。この点については、VAIOのノートPCを使い込んでいる人には問題にならないだろう。
VAIO Zの無刻印キーボードモデルは、タッチタイプが得意で、US配列に慣れている人であれば問題なく使えるだろう。US配列キーボードのVAIOを使ったことがあればなおさらだ。
「キーの文字すらない、究極のシンプルさを追求したい」「デスクトップPCでHHKの無刻印モデルを愛用している」「外出先で無刻印キーボードを華麗に使いこなして周囲に見せびらかしたい」といった方は、導入を検討してみてはいかがだろうか。
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