最後に自作PCパーツ街としてのアキバの変化を振り返ろう。街全体として前編の冒頭で触れた通り、7月に複数のVR専門店で専門コーナーが生まれたのは一番目立った動きといえる。
それ以外では、1月下旬にドスパラ秋葉原別館の入店していた中澤ビルにドスパラ パーツ館が移転したほか、パソコンハウス東映は5月31日に東映無線系列の他店と融合するかたちで閉店している。
また、7月にはBUY MORE秋葉原本店が改称し、パソコン工房 秋葉原BUYMORE店とリスタートしたほか、ゲーミングBTOショップ・LEVEL∞HUBも「パソコン工房 秋葉原イイヤマストア」に変わった。
こうした変化についてあるベテラン店員氏は「系列店単位で整理が進んでいるのはこれまでと同じですが、何かトレンドが生まれたらいち早く対応できるように構える意識は街全体で強まっていると思います。3Dプリンタのときもそうでしたけど、VRへの対応の早さは象徴的だったと思います」と振り返る。
いわば、腰が軽くなった状態のアキバ。2017年にはどんな変化が見られるだろうか。パソコンSHOPアークは「2016年年末時点で見えている大きな目玉はまだないんですよね。VRがより盛り上がったり、ゲームシーンが広がったりという変化はありそうですが、いずれもじわじわという感じじゃないかなと思います。もちろん、予想もつかないキラーコンテンツが登場することもあり得るでしょうけど、ね」と話していた。
いずれにしろ、特設コーナーにしろ、POPにしろ、トレンドの芽がアキバや店舗のどこかに現れるのだろう。そこをしっかり観察して、来年も情報を届けていきたい。ではみなさん、よいお年を。
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