というわけで、本製品あまりにも個人的に興味があるもので、うっかり日本ギガバイトさんに凸してしまいまして……、事務所にうかがって「GC-ALPINE RIDGE」の動作確認をさせていただきました。この写真は、グラフィックスカードからの映像出力を拡張カードに入力して、それを拡張カードがUSB Type-Cとして出力して、Cintiq Pro に繋げています。
日本ギガバイトさんはTwitterアカウントで拡張カードやマザーボードのCintiq Pro 16での動作確認を公開されているので、興味がある方は見に行ってみると良いでしょう。
以上のように、自分も含めて、現状ほとんどの方が、そのままではCintiq Pro 16で4K表示は出来ないことが分かりました。ならばWQHDではダメなのか、というとそうでもありません。というのも、今まで黙っていましたが……先に書いた「お仕事3枚」というのは、実はずっとWQHDでやっていたからです。実際に得られないものを試しても仕方ないですからね!
4KパネルでのWQHD表示については、さすがにドットバイドットではないため、エッジが少し眠いです。ただ、ドットバイドットではないというのは、低DPI時代では致命的だったのですが、4K時代になるとずっとインパクトがやさしくなります。
確かに4K表示のディテールは圧倒的ですし、エッジがシャキッと立ち上がる感じでもありません。それで緩くてみていられないかというと、そうでもなく、いうなれば電子ペーパー端末のような優しい表示になります。電子ペーパーも、ドットより細かい粒子で画像を表現するものでした。WQHDをより細かい4K画素で表現するこの状態も、似ているのかもしれません。
自分の場合、「ディスプレイ設定」でシャープネスを1段あげることで、ちょうどよい状態になりました。
また、1ピクセル単位の縞模様を表示させるテストチャートを表示してみたところ、WQHDの状態でモアレやジャギーは見られませんでした。画像の、グレーの十字になっている部分が該当の部分です。これが滑らかな表示になっていればOKです。
悪いスケーリングの状態も載せておきます。もやもやしているのが分かると思います。
以上から、本機の4KパネルにWQHDを表示させたときのスケーリングは、ちゃんとしたスケーリングだということが分かります。
WQHDで使うことにはほかにもメリットがあります。4K状態では表示などのパフォーマンスが若干落ちるアプリや、そもそもスケーリングをさせてくれないアプリがあるからです。
特に自分はPhotoshop CS6をよく使っているのですが、4KではWindowsの拡大設定に関わらずケシ粒のようなUIになります。これがWQHDだと等倍で普通に使える状態になります。現状、高DPIスケーリングに対応したPhotoshopというと、大変に動作が遅いPhotoshop CCしかありません。軽いCS6を使えることとで、今の自分はWQHD状態のほうが生産性が高いです。
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