このMicrosoftの折りたたみ式デバイスに関して、ソフトウェア方面からのリーク情報と前後する形で、同社が申請中の特許文書が次々と公開されて話題になっている。
まずはWalkingCatが報告した12月7日公開の「PORTABLE DEVICES WITH ADJUSTABLE OPTICAL ARRANGEMENT」と「TWO PART DEVICE WITH CAMERA AND MECHANICAL FLAP」という2つの申請特許だ。さらに、米Windows Centralが12月14日に報告した「HINGED DEVICE」という申請特許もある。
前者は「折りたたみ式デバイス」という特徴を生かしたカメラ機構で、単体のカメラでは広視野角の撮影が可能な一方、折りたたんでカメラモジュールともう片方のレンズを重ね合わせることで視野角の狭い撮影(恐らく“テレスコープ”のような望遠機能)が可能になるという、単体のデバイスで2つの機能を利用できるというものだ。
アイデア的にはシンプルなものの、本来は厚みを要するカメラモジュールを簡単なアレンジで機能強化できるということで面白い。
後者はヒンジの構造を解説したもので、元の文書にはヒンジの機構そのものについて詳しく触れた図が掲載されているが、ここではその機構を生かした用途に注目したい。
このヒンジはいわゆるLenovoの「Yoga」シリーズにあるタイプの折りたたんだり、あるいは反対側に180度反転させてタブレット的な使い方をしたり、という仕組みに利用されるものだ。実際にYogaであるような「テント」モードでのサンプルイラストが掲載されている。
また両面がタッチディスプレイということで、水平に開いて大画面ディスプレイとして利用したり、キーボードを表示させて小型ノートPCのように使ったりとさまざまな形態で使える。
WinCentralによれば、ディスプレイは片側が6型程度ということで、サイズ的には大型のスマートフォンに近いものだと考えればいいだろう。
ただ、これだけ関連情報が出てきても、まだサプライチェーン絡みの周辺情報が全然そろっておらず、Microsoftの折りたたみ式デバイスへの取り組みは果たして本当なのか、まゆつばのようにも思えてくる。
しかし、過去には「SurfaceからiMac対抗機が出る」というウワサに前後して登場したMicrosoftの関連特許でのスケッチが、そのままの形状で実機になって「Surface Studio」として正式デビューするなど、注目すべき事例もある。2018年も新デバイスの動向に注目したい。
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