新たなモバイル戦略を発表か? MWCに復活するMicrosoftの思惑鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

» 2019年01月21日 08時00分 公開
前のページへ 1|2       

「Cortana」から見えてくるMicrosoftの新モバイル戦略

 Windows 10の特徴として、Windows Phone 8で導入された音声アシスタントCortanaをOSレベルで取り込み、日々のPC操作をあらゆる面から補助する存在として取り上げていたことが挙げられる。

 とはいえ、筆者を含めて音声アシスタントをPCで使わないユーザーも多くいたと思われ、「普段の操作には検索機能さえあればいい」と考えていた人も少なくないはずだ。

 実際、Cortanaの機能拡張は英語圏、特に米国を中心として行われるため、日本を含むそれ以外の地域では機能拡張の恩恵にあずかることなく、余計にこうした思いを抱いていたはずだ。

 Cortanaについては、19H1の以前の開発ビルドについても機能縮小につながる変更がたびたび加えられており、このような扱いになるのは時間の問題ではないかと考えられていた。一方で、一連の動きが「Cortanaの消滅」につながるわけではなく、別の役割を与えられ細々と生き残る形に落ち着くのかもしれない。

Microsoft 音声アシスタント「Cortana」の位置付けについて、ナデラ氏が言及したと指摘した記事(MSPoweruserより)

 話題の3つ目は、CortanaがOS標準の音声アシスタントから「(音声アシスタントが呼び出す)スキルの1つ」という位置付けになるかもしれないという内容だ。

 先ほどウォーレン氏が触れていたナデラ氏によるプレスイベントの中で、Cortanaの位置付けについての言及があったという。CortanaをAlexaなどの音声アシスタントを現在リードしている技術と競合する存在ではなく、「Cortanaの強みを活かした」状態で共存していく道をナデラ氏は示唆していたようだ。

 筆者としては正直、AlexaとCortanaの連携は使いにくいとは思うのだが、Cortana内部にしか存在しないデータ(メールやスケジュールなど)もあり、一部機能の利用にはAlexaよりも使える場面がある。

 同様に、普段の業務をMicrosoft側のプラットフォームで展開しているユーザーは、Googleの音声アシスタントに依存するよりも、Microsoft側のデータにアクセスできた方が都合がいい。

 そこで話題の1つ目に戻るが、Microsoft 365 for Consumerとして「Office 365」のバンドルにCortanaを含めることで、Office 365内に蓄積されたデータにアクセスするための窓口としてのCortanaを、AlexaやGoogle Assistantなどを含むあらゆるプラットフォームに提供していくという考えに行き着く。

 大転換ではあるが、Windows Mobileを捨ててMobile World Congressを離れたMicrosoftが、今再びこのモバイルの世界に戻ってくる際の「モバイル戦略」の答えなのかもしれない。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月07日 更新
  1. Insta360初ドローン「Antigravity A1」実機レポ 360度カメラが生む“空中を自由に見渡す”没入感とは? (2026年02月06日)
  2. 自宅のどこでも本格サウンドが楽しめる「Bose SoundLink Home Bluetooth Speaker」が3.3万→2.3万円に (2026年02月05日)
  3. Surface RT「歴史的大失敗」の裏で何が? エプスタイン文書が示すMS元幹部の焦りと情報漏えい (2026年02月05日)
  4. 「VAIO SX14-R」の“ふるさと”見学記 ノジマグループ参画後も進化が続く“物作り” (2026年02月05日)
  5. フロッピー世代に刺さるレトロなデザインが魅力の「Trozk モバイルバッテリー TP09U」が19%オフの8080円に (2026年02月05日)
  6. ソニーとTCLの合弁が意味する「新しいソニー」の完成形――ソニーが“家電企業”の殻を脱いだ日 (2026年02月06日)
  7. マウスコンピューターやユニットコムの親会社「MCJ」がMBOで非上場化へ ベインキャピタル傘下のファンドがTOBを実施 (2026年02月06日)
  8. Western Digitalがブランドを「WD」に統一 100TB超の大容量化とSSDに迫る高速化技術のHDDも開発中 (2026年02月04日)
  9. 宅内ネットワーク環境の10G化に適した「TP-Link DS108X」が13%オフの4万803円に (2026年02月06日)
  10. JIS配列の2つ折りキーボード「Ewin 折りたたみ Bluetooth キーボード」が32%オフの2699円に (2026年02月06日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年