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クラウドシフトが進むMicrosoftの最新動向鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

» 2019年04月03日 07時00分 公開
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GDCにみられるMicrosoftのクラウドシフト

 Microsoftのハードウェア製品という訳ではないが、2019年3月18日から22日(現地時間)にかけて、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたGDC(Game Developers Conference)において、Microsoftからいくつか最新の試みが発表されている。

 GDC 2019ではGoogleが「Stadia」でクラウドを介したゲームのストリーミング配信事業に参入することを発表して話題となったが、Microsoft自身も昨年2018年から「Project xCloud」の名称で同サービスの開始を予告しており、実際にGDC直前の週に開催されたInside Xboxイベントでもデモンストレーションが行われている。

 Project xCloudの特徴は、普段利用しているスマートフォンやタブレット上でそのままXboxのゲームをストリーミング配信して遊べる点が挙げられ、コントローラはXboxのものを流用する他、タッチスクリーン上にバーチャルコントローラをオーバーレイ表示して操作することも可能だ。

 筆者はスマートフォン上でゲームをあまりやらないため、この手のオーバーレイ表示によるコントローラーの操作は非常に苦手なのだが、その理由はボタンの触感がないにも関わらず、細かい操作を要求される点にある。

 xCloudにおいてもデフォルトのバーチャルコントローラーのレイアウトはXboxのそれを反映したものとなっており、単純にXboxのゲームをクラウド経由で配信するとボタンの数が多く、操作は非常に複雑になると予想される。GDCでのセッションの様子を紹介したMSPoweruserの記事によれば、ゲーム開発者はxCloud向けにバーチャルコントローラーのカスタマイズが可能とのことで、今後はxCloudでの利用を想定したゲーム作りが求められることを示唆している。

 MicrosoftはGDC開催に合わせる形で、このxCloudを支える「Game Stack」のテクノロジーについて少し解説している。

 元々、xCloudは同社が2018年1月に買収したPlayFab(UberNet)の技術を基にしており、今回のタイミングでGame Stackには5つのPlayFabコンポーネントが追加されている。

 Game Stackが動作する基盤であるMicrosoft Azureは、既に中国を含む世界54リージョンに展開されており、世界規模のマルチプレイヤーゲームの動作でも申し分ないスケーラビリティを備えている。

 今回PlayFabがこの仕組みに加わったことで、PCやXboxだけではないさまざまなデバイスへのゲーム配信も可能になっている。Xboxはゲームで遊ぶためのデバイスの一形態に過ぎず、TPOに合わせてさまざまな環境でクラウドを経由してゲームを楽しめるというのは“クラウドのMicrosoft”らしい流れといえるが、Googleの動きと合わせて昨今の興味深いトレンドだろう。

Microsoft xCloudを支える「Game Stack」

 またGDCに関連して、もう1つ興味深い発表が行われたのはQualcommだ。同社はSnapdragon 835時代にもVR市場向けのVR HMD開発キットを提供しているが、今回新たにGDC 2019のタイミングで「Qualcomm Snapdragon 845 VR Reference Design」を公開している。

 特筆点として、6DoF(Degree Of Freedom)の6軸検知サポートにより空間移動の認識が可能になっている他、60GHz帯のWi-Fiのサポートにより低遅延で“ケーブル接続なし”でのPCとの接続が可能になっていることが挙げられる。6DoFにより空間認識を絡めた空間移動が可能になると、必ずケーブルが利用の障害となる。例えば、Windows Mixed RealityはVR入門としては悪くないものの、操作性やユーザー体験面で大きな課題を抱えていた。Snapdragon 845 VR Reference Designが志向するのは、どちらかといえばプロフェッショナル向けなデバイス用途が主になると思われるが、VRでありがちなユーザー体験の残念さは今後より解決していくことになるだろう。

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