1つ目はGoogleのオンライン会議サービス「Google Meet」がChromium Edgeで動作しないというものだ。Chromium EdgeはChromeと同等のBlinkベースのため、従来のEdgeで動作しなかったサービスやサイトであっても利用可能になっているはずなのに、ChromeまたはFirefoxが動作要件になっているGoogle Meetでいまだ動作しないという。
一部のユーザーからは「Googleがブラックリストを使ってサービスからChromium Edgeを弾いている」という推測があったものの、The Vergeのトム・ウォーレン氏によれば、Googleの公式見解としてブラックリスト化は否定しており、「Unified Communications業界全体での肯定的な評価によってChromiumとWebRTCの利用が高まっていると考えており、(Chromium)Edge向けにはHangouts Meetのプレビュー版提供を計画している。同製品の一般提供開始とともに(Chromium)Edgeをサポート対象とする」とのコメントを出している。
確かに、Chromium Edge自体は単純にChromeでもFirefoxでもなく、Googleがブラックリスト化する理由もない。一方で、対象ブラウザをChromeやIEに限定するサービスやサイトが存在する限り、Chromium Edgeは「対象外のブラウザです」のメッセージとともに門前払いを受ける問題は解決しない。
一般に、Webサイト側がアクセスしているブラウザの種類を見分ける手段として「User Agent」が用いられるが、Bleeping Computerによれば、開発途上のChromium EdgeはアクセスするサイトによってUser Agentを適時自動で切り替える機能を備えているという。
例えばNetflixであればEdge、FacebookであればChromeといった具合にUser Agentが自動的に切り替わる。これでサイト側の規制や、Edgeと認識されることで起こる不具合を回避しようとしているとみられる。
MSPoweruserによれば、このEdge Chromiumの自動切り替え機能を無効化することで、同ブラウザであってもGoogle Meetにとりあえずアクセスすることが可能だという。
中身の動作検証までは行っていないため確実に動作するとは断言していないものの、とりあえずUser Agentだけを見て弾くような“門前払い”は受けないようだ。「EdgeがBlinkを採用した意味は何なのだろう?」という疑問がわかないわけでもないが、今後時間をかけて解決していくしかなさそうだ。
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