前編では、11型iPad ProとSmart Keyboard Folioの組み合わせ、そしてSurface Goとタイプカバーの組み合わせを比較した。後編では、キーボードの構造やキータッチなどの使い勝手を見ていく。
両製品のキーボードを、細かく見ていこう。iPad ProのSmart Keyboard Folioは、横から見て三角形になるよう折り曲げ、それを使ってiPad本体を後ろから支える構造になる。支えるといってもマグネットで強固に合体しているので、iPad Proを傾けても崩れることはない。
一方のSurface Goとタイプカバーは、背面のキックスタンドを開いて本体をフォトフレームのように立て、画面に吸着しているタイプカバーを手前に開くだけだ。ちなみにこのタイプカバーは、デスク面からやや浮くよう、角度をつけることもできる。
画面の角度については、iPad Pro×Smart Keyboard Folioは、角度が2段階でしか変更できないのに対し、Surface Goは背面のキックスタンドで角度を自由に調整できる。あまり極端に垂直に立てようとすると倒れそうになるが、自由度の高さはSurface Goの方が上だ。
逆に膝の上のように不安定な場所でのキー入力は、画面とキーボードの角度が完全に固定できるiPad Pro×Smart Keyboardの方が安定していて使いやすい。もちろん大前提として、2段階の角度のいずれかで不満なく入力できることが条件だが、画面とキーボードの角度を保ったままの状態をキープできないSurface Goと異なり、姿勢を変えても倒れないのは利点だ。
結論としては、置き場所が安定していればSurface Goがやや有利、そうでなければiPad Pro×Smart Keyboardがやや有利となる。ただ画面サイズが10〜11型と小さく、膝の上に乗せると画面と目の間にかなりの距離があるので、どちらにしても長時間のテキスト入力には適さない。机が使える環境にあるならば、迷いなくそちらを選ぶべきだろう。
なお、Surface Goでキーボードを浮かせたセッティングにしていると、タイプ音がやや響くことがある。キーボード全面を接地させフラットにすれば緩和されるが、それでもまれに、カナルタイプのイヤフォンをしていても入力音が聞こえたりする。iPad ProのSmart Keyboard Folioは、こういった心配はない。
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