VAIO SX12は、小型ボディーに似合わぬ充実のインタフェースを備えるのも大きな特徴だ。
右側面に搭載するUSB Type-Cは、USB 3.1(10Gbps)でのデータ転送の他、ディスプレイ出力(DisplayPort 1.2)、USB Power Delivery(USB PD)での充電、VAIO独自の「5Vアシスト充電」機能に対応する。
5Vアシスト充電は、USB PDに対応していない5V出力のスマートフォン用充電器やモバイルバッテリーなどを活用できる機能。一般的なスマホ向け充電器は、本来ノートPCの充電に使うには出力が足りないが、それを補助的に使って駆動時間を延長したり、本体を使っていない時(スリープ中やシャットダウン時)に時間をかけて充電したりできるようにしている。いざという時に入手性が高いスマホ用の充電器やモバイルバッテリーを利用できる点は心強い。
この他、1基のUSB 3.1と2基のUSB 3.0、合計3基のUSB Type-A端子も搭載。USB Type-C対応の先進機器も、従来のUSB機器も変換アダプターなしで両方活用できる。さらに、SDメモリーカードスロット(SDXC、UHD-I対応)、ビジネスで需要の高い有線LAN、HDMI、アナログRGB出力(D-Sub15ピン)も搭載している。
通信機能は、1000BASE-T対応有線LANの他、IEEE802.11ac/a/b/g/n対応のWi-Fi(無線LAN)、Bluetooth 4.1を標準装備。LTEモデムを搭載する構成も選択できる。
USB PDでの充電も可能だが、付属のACアダプターは独自端子で、45W出力となっている。公称のバッテリー駆動時間(JEITA 2.0基準)は約14.5時間で、LTEモデルでは最長約7時間のLTE接続駆動が可能としている。
「メインマシンの最小形」と位置付けていることもあり、VAIO SX13はキーボードに強いこだわりを持っている。
小型ボディーながら、ボディの横幅ぎりぎりまで使って、6列アイソレーションタイプのキーボードを搭載。主要キーのキーピッチは約19mmのフルサイズで、先代にあたるVAIO S11(約16.95mm)と比べて、ゆとりがある。キーボードユニットのバックプレートをボディー幅いっぱいまで拡張することで、キーボードベゼル幅が狭くなったことによる強度低下を補う工夫もされている。
画面を開くとキーボードがチルトしてタイピングしやすい角度が付くのは、従来のVAIO S/SXシリーズと同様。机をアームレスト代わりに使えるので、長時間のタイピングでも疲れにくい。キータイプ時のカチャカチャした音を抑えた静音仕様、摩耗しにくいフッ素含有UV硬化塗装、キーボードバックライトの搭載などもVAIO SX14と同等だ。
カスタマイズオプションでは、米国英語(US)配列のキーボードも選べる。
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