さて、そろそろまとめていきましょう。
といったところですね。個人的には今のCintiq Proを買う前、きわめてハイペースで描いていた時期に使っていたのがCintiq 21UX(2010年3月発売)という、22HDや24HDなどの前世代の機種でした。21.3型の1600×1200ピクセルで、サイズ感や画面の細かさも本機と近くて、本機を試用していると21UXのことを思い出しました。
名機として名高い21UXは自分も気に入って、予備まで入手して長く使ったので、これはうれしい感覚でした。一方で、本機は価格が21UXの数分の1になったとはいえ、使用感としてはある意味、10年近く前の“標準”ともいえる感覚が残っていることも確かです。
Cintiq 22は、上位機と同等のペンが使える状態を守りながら、ハイエンドな仕様を減らすことで極めて入手しやすい価格になった、プロペン2世代で初の大型スタンダードCintiqです。大画面が必要な人にはその要求に応え、そうでない人も大画面ならではの伸び伸びとした描画を楽しむことができます。また、プロラインで標準になっている4K画面を削ったことで、アプリの動作レスポンスの面で有利となり、生産性の低下やPC本体への追加コストを避けることができます。
一方で、スタンダードな発色と低DPIの画面は、スマホやタブレットでは当たり前になりつつある高色域/高DPIの時代からは乖離(かいり)しつつあります。作画ツールとしては依然としてポテンシャルは高いですが、表示装置としては将来性はあまりない点を意識して検討すると良いでしょう。
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