マウスのDAIVとUSBアダプターで10GbE環境を構築――もう1ギガビットには戻れない写真や動画などの大容量データをスムーズに(3/4 ページ)

» 2020年01月20日 12時12分 公開
[石川ひさよしITmedia]

対応機器だけなくケーブルも要注意

 1つ注意したいのは、Thunderbolt 3はその高速伝送ゆえに一般的なUSB用のType-Cケーブルは利用できず、Thunderbolt 3対応のものを利用することが必須条件だ。しかも長さにも注意する必要がある。

 0.5m以下はパッシブで40Gbpsに対応可能だが、0.5mを超えるパッシブのケーブルでは20Gbpsに制限される。0.5m超〜2m以下で40Gbpsを扱えるアクティブケーブルもあるが、非常に高価だ。付属品以外のケーブルを利用する際は、こういった点に注意してほしい。基本的にはPC本体の近くで運用し、長さ制限がThunderbolt 3ほど厳しくない(制限自体は存在するがゆるい)イーサネットケーブル側で長さを調整しよう。

Thunderbolt 3ケーブル(メタル)
長さ パッシブ/アクティブ 通信最大速度
0.5m以下 パッシブ 40Gbps
0.5m超〜2m パッシブ 20Gbps
0.5m超〜2m アクティブ 40Gbps

 10GbEケーブルは基本的に家庭ではCAT6A以上、CAT7対応機器ではCAT7規格ケーブルの利用が望ましい。その上で、各CATに対して長さの制限もある。ただ、実際にはケーブルの品質に左右され、高品質のものなら1GbE用のCAT5eでも家庭内くらいの距離であれば10GbE通信ができてしまうことがある。このあたりは安心感を含め、各々が試せばよいだろう。

LANケーブル(メタル)
種類 最大通信速度(保証範囲)
CAT5e 1Gbps
CAT6 1Gbps
CAT6A 10Gbps
CAT7 10Gbps
CAT8 40Gbps

 最後に、通信相手としての10GbE対応周辺機器だ。今回はTerraMasterの「F5-422」を用意した。10GbE対応NASを見渡して、そこまで安価というわけではないが(執筆時のAmazon価格は6万9000円だった)、5ベイと考えるとベイあたりのコストは安い部類に入る。

10GbE 10GbE対応のNASとして、TerraMasterの「F5-422」を用意した。CPUに4コア4スレッドのCeleron J3455を搭載したNASだ
10GbE TerraMasterのNAS「F5-422」に、ウエスタンデジタルのHDD(WD Red)を2台内蔵して検証を行った
10GbE 背面に3つあるRJ-45端子のうち、最下段が10GbEをサポートする

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