実売2万円台半ばの15.6型モデル MSI初のモバイルディスプレイ「Optix MAG161V」を試すモバイルディスプレイの道(3/4 ページ)

» 2020年03月13日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

USB Type-Cケーブル1本で接続可能

 では実際に使ってみよう。USB Type-Cケーブルで接続する場合は、いわゆるDisplayPort Alternate Modeにより、ケーブル1本で映像信号の伝送と電源供給の両方を行える。取り扱い説明書によると、10Wの電力が確保できていれば、外部からの電源供給は不要なようだ。今回試した限りでは、ThinkPad X1 Carbon(2019)との組み合わせでは、ケーブル1本で問題なく動いた。

 HDMIで接続する場合は、もう1本、電源供給用のUSBケーブルが必要になる。付属のA-Cケーブルを用いる以外に、C-Cケーブルを(映像伝送には使わずに)電源供給用として使い、映像はHDMIケーブルで流すという組み合わせも問題なく行えた。

 視野角は垂直/水平ともに178度と広く、斜め方向から見ても視認性は高いが、本製品はデフォルトの明るさ設定がやや低く(100段階の20)、これを50程度まで上げても、ケーブルの抜き差しや電源オン/オフの拍子に元の20に戻ってしまうことがある。いつもより視野角が狭いと感じたら、明るさがデフォルトに戻っていないか、チェックしたい。

Optix MAG161V USB Type-C経由であれば、DisplayPort Alternate ModeによってPCとUSB Type-C→USB Type-Cケーブル1本で接続できる
Optix MAG161V HDMI接続の場合はUSBケーブルによる給電が必要だ
Optix MAG161V USB Type-Cケーブルで接続した様子。本製品はポートが右側面にあるため、PC側のポートが左側面に配置されていると、ケーブルが背面をぐるっと一周することになる
Optix MAG161V HDMIケーブルでつなげたところ。こちらは給電用のUSBケーブルが必要になる
Optix MAG161V ノートPCの右側に配置する場合に限った話だが、本製品はポートが右側にあるため、ノートPCと干渉せずにくっつけて設置できる
Optix MAG161V 背後から見たところ。ポートが左にあればケーブルが干渉するところだが、本製品に限ってはぴったりとくっつけられる

 実際に使っていて若干気になったのは、画面の反射がかなりきついことだ。映像や写真の見栄えはいいのだが、同等品にはノングレアの製品もあるだけに、グレア調で蛍光灯が映り込みやすい本製品の仕様はやや気になる。なるべく垂直に近い状態で立てて使うなど工夫が必要だ。場合によってはユーザー側で非光沢の保護シートを探して貼るなど、対策を行った方がよいかもしれない。

 また、メニューの操作性がいまひとつないのも気になる。本製品の設定を変更するには、左側面のジョグダイヤルを上下に動かして項目を選択し、垂直に押し込んで決定売る仕組みを採用する。ただ、垂直に押し込んだはずが決定されなかったり、別の項目が選択されたりすることがよくある。

 これに加えて、そもそもの問題として、横方向に並んだ項目を、上下ボタンで選択させるのは、ユーザーインタフェース上かなり無理がある。項目を横ではなく縦に並べた上で、ボタンの(ハードウェア的な)改善も要望したいところだ。

Optix MAG161V 電源がオンの状態ではジョグダイヤル奥のLEDが点灯する
Optix MAG161V 操作メニュー。ジョグダイヤルで項目を選ぶが、横に並んだメニューをジョグダイヤルで上下に動かして選択するため、直感的に分かりづらい
Optix MAG161V モード関連のメニュー画面。標準モードの他、映画モード、ゲームモード(FPS/RTS)、さらに視力を保護するEyeSaverモードなどを選べる

 そろそろまとめよう。

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