5万円台スト5PCを作る――ハイブリッドストレージ「FuzeDrive(StoreMI)」の性能チェック編お手軽ゲーミングPCの道(1/3 ページ)

» 2020年04月13日 12時00分 公開
[西川善司ITmedia]

 前回はハイブリッドストレージ「StoreMI(FuzeDrive)」について、いきさつや導入時に気を付けることを述べた。ちなみに、本連載では第1回で「なぜPC版ストリートファイターVなのか」、第2回で「5万円台で構成するパーツ選定」、第3回で「SSDとHDDで組むハイブリッドストレージ」を取り上げてきた。今回は、実際にハイブリッドストレージの構築に取りかかる。

連載:5万円台スト5PCを作る

StoreMI PC版ストVを最高画質でストレスなく楽しめる5万円台自作PC(5万円台スト5PC)の初号機

いよいよハイブリッドストレージの構築に

 前回の最後で、Windows 10の導入とSSD(Cドライブ)へFuzeDrive(StoreMI)のインストールまでを行った。続いて、電源を落としたPCに対して、いったん取り外しておいたHDDを接続、PCの電源を入れてWindows 10を起動しよう。

 Windowsが起動したら、デスクトップ上に作られた「FuzeDrive」のアイコンをダブルクリックして、FuzeDriveのコントロールパネルを開く。タスクバー右側のタスクトレイからも起動できる

 初回起動は、購入時に送られてきたシリアル番号の入力を求められる。StoreMIの場合、対応チップセットへのインストールに限っては、この入力ダイアログは出てこない。

StoreMI ライセンスコードの入力画面。FuzeDriveはライセンスコードの認証にインターネットを活用する

 なお、FuzeDriveのライセンスコードは1つあたり1回分のインストールにしか対応していない点に注意したい。従ってシステムクラッシュした際には、サポートセンターにメールをしてライセンスコードのリセット処理をしてもらう必要がある

StoreMI ライセンスコードのリセット処理でやりとりした際のメール。筆者の経験では、24時間以内に対応を行ってもらえたので、対応はまずまずのスピードだと感じた

 実際のハイブリッドストレージの構築は、次に出てくる画面の「Create Tier」を選択して行う。下側の「Create Tier and Enable RAM Cache」は、ハイブリッドストレージを構築してなおかつRAMキャッシュも有効化するという選択肢だ。

 FuzeDriveでは、読み出し頻度が高いデータをメインメモリ側にキャッシュし、読み出し時間をほぼゼロにできる仕組みを搭載しているのだ。RAMキャッシュの容量はFuzeDrive 256で2GB、FuzeDrive 1000では2GBか4GBを選べる。メインメモリを多く積んでいる環境では是非有効化したい。

 今回の5万円台スト5PC(PC版ストVを最高画質でストレスなく楽しめる5万円台自作PC)ではメインメモリを16GB構成にしているので、2GBのRAMキャッシュを有効化してある。このRAMキャッシュの効果は絶大で、5万円台スト5PCで新作の「バイオハザードRE:3」をインストールして楽しんでもいるのだが、「死んではロード」が非常に素早くほとんど待たされない。

 筆者はプレイステーション4版のバイオハザードRE:3もプレイしているのだが、SSDに換装したPS4 Proで5〜6秒掛かる「死んでからのゲーム再スタート」が、このRAMキャッシュ利用時はわずか1秒程度で済む。これには驚かされた。まあ、いつでも、FuzeDriveのコントロールパネルからRAMキャッシュのオン/オフができるので、必要なときにオン、不要ならオフという使い方もありだ。

StoreMI 画面の上がハイブリッドストレージの構築のみを行う場合、下が同時にRAMキャッシュも有効化する場合だ。RAMキャッシュは、FuzeDrive運用中に随時オン/オフできるので、初期セットアップ時はどちらを選んでも問題はない
StoreMI 実際のハイブリッドストレージの構築を進める前に「本当にFuzeDriveでハイブリッドストレージの構築を行ってもよいのですね」という「最後の念押し」の画面が表示される

 この後に出てくる画面が、ハイブリッドストレージ構築のキモとなる設定になる。

 ここでは、どのドライブを高速ドライブ(Fast Tier)とするか、低速ドライブ(Slow Tier)とするかの選択を迫られるのだ。言うまでもなく、SSDを高速ドライブ(Fast Tier)、HDDを低速ドライブ(Slow Tier)としよう。

StoreMI ここでは、SSDを高速ドライブ(Fast Tier)、HDDを低速ドライブ(Slow Tier)とする。複数のストレージデバイスがPCに接続されている場合は、慎重に適切なドライブを選びたい

 試練はまだまだ続く。

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