恐るべき「Ryzen 9 4900HS」のポテンシャル ASUS「ROG ZEPHYRUS G14(GA401I)」を試す(4/4 ページ)

» 2020年05月07日 12時00分 公開
[マルオマサトITmedia]
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3D描画やクリエイティブの性能も優秀

 ROG ZEPHYRUS G14は、外部GPUとしてGeForce RTX 2060 with Max-Q Designを搭載している。比較対象のThinkPad X1 ExtremeもGeForce GTX 1050 Ti with Max-Q Designを搭載しているが、新設計のTuringアーキテクチャを採用した「CUDAコア」、機械学習処理用の「Tensorコア」、レイトレーシング用の「RTコア」を備えるGeForce RTX 2060 with Max-Q Designのアドバンテージは非常に大きい。(以下「with Max-Q Design」は省略する)

3DMark

 まず、ULの3D描画ベンチマークアプリ「3DMark」において、Direct X11を用いる「Fire Strike」、DirectX 12を用いる「Time Spy」と、レイトレーシング処理に特化した「Port Royale」の3種類のテストを実行した。

 Fire StrikeとTime Spyでは、総合スコアにおいてROG ZEPHYRUS G14がThinkPad X1 Extremeの2倍前後を記録している。テストの特性上、Port RoyaleはGeForce GTX 1050 Tiを搭載するThinkPad X1 Extremeでは実行できなかった。

3DMark 3DMarkの結果

FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマーク

 実際の3Dゲームに近いテストとして、スクウェア・エニックスが提供している「FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマーク」も実行してみた。

 フルHDの「標準画質」では、ROG ZEPHYRUS G14(GeForce RTX 2060)が13838ポイント、ThinkPad X1 Extreme(GeForce GTX 1050 Ti)が1万1346ポイントとなった。これが、同じフルHDの「最高画質」にすると1万1642ポイント対7452ポイントと、差が広がる。

 この差は、GPUの単純な性能だけではなく、グラフィックスメモリ容量の差(6GB対4GB)も影響しているものと思われる。

FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマーク FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマークの結果

Adobe Creative Cloud

 クリエイティブアプリを使った実践的なテストとして、「Adobe Creative Cloud」の中から、写真の管理や現像を行う「Lightroom Classic」、レタッチを行う「Photoshop」、動画の編集や書き出しを行う「Premiere Pro」の3アプリをピックアップし、実際の作業をした際の処理時間も比べた。

 3アプリのうち、Lightroom Classicについては、ROG ZEPHYRUS G14とThinkPad X1 Extremeで処理時間において有意な差は出なかった。これは、ThinkPad X1 Extremeの方がメインメモリを多く搭載していることによる影響と思われる。

 一方、Photoshopの「GPUフィルタ」や、Premiere Proの「4Kプロジェクト書き出し」では、GPUの性能差がハッキリと処理時間の差として表れている。

Adobe CC Adobe Creative Cloudの結果

まとめ:高性能ノートPCの分野でもRyzenがIntelの脅威に!

 Ryzen 9 4900HSを搭載するROG ZEPHYRUS G14を使用して実感するのは、同CPUの電力効率の高さだ。

 それはバッテリー駆動時間の長さからも伺えるが、外部GPUも搭載する高性能かつ薄型のノートPCとしては、驚くほど静かな音で稼働することからも察することができる。さすがに、外部GPUに大きな負荷がかかるゲームなどではファンの音は大きくなるが、CINEBENCHのようにCPUにのみ大きな負荷がかかる程度なら「あ、ファンが回り始めたかな?」程度の音にとどまる。

 その音は、比較対象のThinkPad X1 Extremeと比べても明らかに静かで、ボディーの温度も低く抑えられている。負荷をかけてもパームレストなどが不快な熱を持つことはなく、冷却への余裕が感じられる。

Premere Proエンコード中のサーモグラフィー Premiere ProのH.265エンコードテスト終了間際に「FLIR ONE」で撮影したサーモグラフィー(室温23度)。パームレストの実際に手が触れる部分は30度にも満たないままだった

 この余裕は、PCMark 10のログからも分かる。最新CPUのため未対応なのか、CPU温度は記録されなかったものの、高負荷が連続する最後のテストでのCPUクロックの落ち込みが少なかった。これは、処理のピーク時における電力消費が低く抑えられていて、冷却にも余裕があるからだと思われる。

 現時点ではいつ国内投入されるか未定だが、ROG ZEPHYRUS G14は性能、バッテリー稼働時間、使い勝手、さまざまな面で非常に魅力的な仕上がりとなっている。ハイパフォーマンスノートPCのジャンルでも、RyzenがIntelの大きな脅威となったことを示す製品といえる。

 これから登場するRyzen Mobile 4000シリーズ搭載機も大いに楽しみだ。

クロック推移 PCMark 10のテスト中のCPUクロックの推移。Core i7-8750H(オレンジのグラフ)はテストの終盤で2.8GHzまで落ち込んでいるが、Ryzen 9 4900HSは3.65GHz近辺をキープできている
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