最後にベンチマークテストの結果をいていこう。改めて評価機の基本スペックを記載すると、4コア8スレッドのCore i7-10510U、メモリは16GB、ストレージが1TB SSD、グラフィックス機能がIntel UHD Graphics、OSがWindows 10 Pro 64bit(1909)という内容だ。
CINEBENCHのスコアはかなりバラついた。3回実行したうち、CPUスコアは最大で658、最低では498だった。CINEBENCH R20のCPUスコアはそこまでではないが、最大で60くらいのバラつきが見られた。それぞれ間隔を開けて3回測定して中央の値を掲載しているが、Core i7-10510Uのスコアとしては低めの部類で、高負荷時にはTurbo Boostの制限がかかっているようだ。動作音や本体温度優先のチューニングになっているのだろう。
MyASUSのファンモードを「Turbo」に切り替えることで、より高いパフォーマンスを出すことは可能だ。
総合性能のテストであるPCMark 10のスコアは、クリエイティブ系のテストであるDigital Content Creationの値がやはり少し低めだが、日常操作のEssentialsやオフィスアプリを使うProductivityのスコアは良好で、トータルスコアでは最新のビジネスPCで過不足のないレベルにある。
PCMark 10/Modern Office Battery Lifeでは、バッテリー駆動時間は10時間50分、公称値には及ばないものの、十分な駆動時間になっている。
一方、動作音はかなり静粛だ。ファンが奥側に搭載されているため、利用者から遠いこともあるが、通常利用時は意識しないと分からない程度で、高負荷時もそれほど大きな音にならない。ボディーの発熱も抑えられている。動作音やボディーの発熱を抑えるチューニングになっているのだろう。Windows 10の電源モードを「最も高いパフォーマンス」に変更してみたが、結果は逆効果になることが多かった。
法人向けの上位モデルの価格は21万8900円から、下位モデルは19万1400円(いずれも税込み)からとなっている。超軽量ボディーと14型と大きめの画面、使い勝手を両立し、さらに洗練されたモダンなデザイン、Thunderbolt 3やUSB Power Deliveryなど先進機能を搭載している付加価値を考えれば妥当な価格だ。
また、同社が発表した「ASUSのあんしん保証」の対象になっている点も魅力だろう。これは1年間の保証期間中、不慮の事故だけでなく、故意や天災など、いかなる理由で故障したとしても、本来かかる修理費用の20%の負担で修理できる。購入後30日以内のMyASUSへ登録すれば、追加コストなしで加入可能というのだから見逃す手はない。
セキュリティ機能も充実しているためテレワークとの相性もよく、これからモバイルノートPCを検討している人にとっては有力な選択肢の1つといえるだろう。
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