「Zen 2+Vega」の実力は? AMDの最新デスクトップ向けAPU「Ryzen PRO 4000シリーズ」を検証(2/3 ページ)

» 2020年07月30日 17時00分 公開
[松野将太ITmedia]

デスクトップ向けRyzen PRO 4000シリーズの実力をチェック

 ここからは、デスクトップ向けRyzen PRO 4000シリーズのパフォーマンスをベンチマークテストを通して確認していく。

 先述の通りトレイ販売品には本来CPUクーラーは付属しないが、今回のレビューキットにはAMD純正のCPUクーラー「Wraith Stealth」が付属していたので、それを利用した。マザーボードのUEFIバージョンは、原稿執筆時点で最新の「2407」で、GPUドライバはβ版の「Adrenalin 20.10.20」を導入している。

 なお、CPU部分のベンチマークでは、比較対象として「Ryzen 3 3700X」のスコアを合わせて計測している。

環境 ベンチマークテストの環境

CINEBENCH R15/R20

 まずは、CPUを使ったレンダリング性能を計測するベンチマークテスト「CINEBENCH R15」「CINEBENCH R20」の結果を見てみよう。

 いずれのAPUも、アーキテクチャの刷新によって第3世代Ryzen CPUに近い水準のパフォーマンスを発揮できていることが分かる。

 CINEBENCH R15のスコアを見てみると、CPUのコア数、スレッド数や動作クロックが同一であるRyzen 7 PRO 4750GとRyzen 3 3700Xはほとんど誤差といえるほどに“肉薄”している。

 最も性能の低いRyzen PRO 3 4350Gでも、マルチスレッドテストでは旧世代のハイエンドCPU並みのスコアが出ている。オーソドックスなビジネス用途では十分すぎるほどの性能のPC環境を構築できそうだ。

 CINEBENCH R20での結果もR15と同様の傾向だ。Ryzen 7 PRO 4750GとRyzen 3 3700Xの差はほとんどない。Ryzen 7 PRO 4750Gと比べると、Ryzen PRO 5 4650Gは70%程度、Ryzen PRO 3 4350Gは45%程度のマルチスレッドスコアとなった。

CINEBENCH R15の結果 CINEBENCH R15の結果
CINEBENCH R20 CINEBENCH R20の結果

 CINEBENCH R20では、3回連続でテストを実行した場合の平均実効クロック(Average Effective Clock)と、CPU温度の推移も計測した。

 ベンチマーク中の実効クロックは、Ryzen 7 PRO 4750Gがおおむね4.23GHz前後、Ryzen PRO 5 4650Gが4.1GHz前後、Ryzen PRO 3 4350Gが4.08GHz前後となった。

 温度に関しては、Ryzen PRO 3 4350Gが60度以下で推移した一方で、Ryzen PRO 5 4650Gが62〜77度、Ryzen 7 PRO 4750Gが61〜80度とやや高めの数値で推移した。

 今回使ったCPUクーラー(Wraith Stealth)の冷却性能は、それほど高いわけではない。Ryzen 7 PRO 4750GとRyzen PRO 5 4650Gに関しては、もう少し冷却に気を配りたい。ただし、そこそこ冷える空冷タイプのクーラーで十分だろう。

実効クロック CINEBENCH R20実行中の実効クロック
温度推移 CINEBENCH R20実行中のCPU温度の推移

V-Ray Next Benchmark

 もう1つ、CPUを使ったレンダリングテストとして「V-Ray Next Benchmark」も試してみよう。こちらは、GPU性能も合わせてテストできるものだ。

 GPUのテスト結果は、GPUコアの数の差がリニアに出ているので、特にいうことはない。しかし、CPUテストに関してはCINEBENCHでは誤差程度の差しかなかったはずのRyzen 7 PRO 4750GとRyzen 7 3700Xの差がやや開いた。

 Ryzen 7 PRO 4750GはL3キャッシュが8MBと、Ryzen 7 3700Xの32MBと比較して4分の1に削減されている。この差がスコア差につながったものと思われる。

V-Ray Next Benchmark V-Ray Next Benchmarkの結果

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