先々週から続き、Intel 500番台のチップセットを搭載したマザーボードが続々と登場している。
目立っていたのはギガバイトのATXモデル「Z590 AORUS ULTRA」で、価格は4万4000円前後(税込み、以下同)だ。16+1の電源フェーズを盛り込み、第11世代Core iと組み合わせると3本のM.2スロットが使えるようになる。Intel製チップを使った2.5GbEの有線LANとWi-Fi 6対応の無線LANチップも搭載する。
多くのショップのマザーボード売り場にはIntel 500世代の製品がひしめいており、フルに性能が発揮できる同世代CPUの登場を万全の状態で待っている様子だ。
TSUKUMO eX.は「本当だったらもうCPUは来ていたんだろうなっていうそろい方ですよね。マザーボード各社がきっちり用意してきたところを考えると、Intelもこのタイミングを狙っていたんでしょう」とため息をついていた。
CPUの登場時期は、複数のショップの話を総合すると3月末となる見込みが高そうだ。あるショップは「ぎりぎりQ1(第1四半期)という感じですね。数量はまだ見えませんが」と話していた。
最新世代のCPUが入荷待ちとなっている事情は、Ryzen 5000シリーズが慢性的に枯渇しているAMDも同様といえるかもしれない。ただしこの状況において、CPUの売り上げに変化が生じている様子だ。多くのショップがIntelのシェアが上回っているという。6:4という声が多かったが、中には7:3というショップもあった。
「今、15万円でゲーミングPCを組むならGPUはGeForce RTX 3060の一択になるので、CPUは2万円を切るくらいのCore i5が人気です。第10世代Core iもこの状況下で価格が下がって買いやすくなっているので、けっこう健闘しています」(TSUKUMO eX.)
ただ、この逆転劇は一時的なものと見る向きが大半だ。別のショップは「Ryzen 5000シリーズがないからですからね……。価格帯ごとのCPU性能を考えると、潤沢にそろったらすぐにAMDが優位になると思います。つかの間のIntel天下でしょう」と冷静に話していた。
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