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Windows 11がバージョン別シェアの集計にデビューWindowsフロントライン(2/2 ページ)

» 2021年08月02日 06時00分 公開
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「Windows as a Service」のコンセプトの行方

 Windows 10の時代は「Semi-Annual Channel(SAC)」の名称で年2回のOSの大型アップデート(機能アップデート)の提供を約束しており、その意図としては「OSを最新状態に保つ限り、常に最新の機能を取り込む形で製品を利用できる」というメリットを生かすことにあった。

 だが前項の解説にもあるように、ここ2年ほどは機能アップデートも停滞しており、仕組みそのものが形骸化しつつあったのも事実だ。それ故か、Windows 11ではSACの概念は廃止され、基本的に“年1回”のアップデートに収まることになった。

 Windows 11も当初は開発が盛んに行われると思われるため、おそらくはSACを維持しても問題ない程度には機能アップデートが提供されるだろう。特にWindows 10で2年間更新が停滞していた間にOSの機能は大きく強化されており、Windows 11のリリース当初はそれなりに従来との違いを実感できるはずだ。

 詳細は別記事で改めて解説するが、クラウドPCこと「Windows 365」が登場した今、「Windows as a Service」というコンセプトはこちらの製品に引き継がれていくのではないか、というのが筆者の考えだ。

 その一方で、従来ながらの“オンプレミス”的なローカル動作のOSソフトウェアはそれほど更新を必要とせず、より安定動作を求められる傾向が強くなる。結果として、従来のWindowsが通過してきた「3〜4年ごとに新しいOS」というサイクルに回帰しつつあるのではないか。

 クライアントOSではないものの、その端的な例が「Windows ServerでのSACの廃止」で、Microsoftによれば、「Windows Server 2022」以降のサーバOSでは全て「LTSC(Long-Term Servicing Channel)」がベースとなり、リリースから10年サポートが提供されるという形態になる。LTSCという名称が付いているが、実際にはこれは従来の「メインストリーム5年+延長5年=トータル10年サポート」の概念そのものなので、原点回帰したという表現が正しいだろう。

 同社ではWindows ServerにおけるLTSCとSACの違いについて、後者を選択するメリットを次のように説明していたが、結局のところそのメリットを生かせていないのが実態なのだと考える。

The Semi-Annual Channel is perfect for customers who are innovating quickly to take advantage of new operating system capabilities at a faster pace, focused in on containers and microservices.

 Windows Serverについては、今後2〜3年周期でのLTSCリリースになるとのことで、従来通りの「Windows Server 2012」「Windows Server 2012 R2」「Windows Server 2016」「Windows Server 2019」のような形態に収まる。ソフトウェア側の革新が大きいサーバに比べ、ハードウェアと連動しての革新が大きいクライアントOSではまた事情が異なると思われるが、Windows as a Serviceのコンセプトにも見直しの時期がやってきたのかもしれない。

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