PCMark 10/Modern Office Battery Lifeでは、途中でテストが終了してしまったが、バッテリー残量が100%から77%になるまで2時間40分動作していた。このペースでそのまま残り5%までいくとすれば、ちょうど11時間動作できることになる。オフィスアプリ中心の軽い負荷とはいえ、ゲーミングノートPCとしてはかなり優秀だ。
動作音についても、パフォーマンスモードでは15.6型のゲーミングノートPCとしては静音の部類に入る。テスト時期は少し異なるものの、今回性能の比較対象としたCore i7-11800H、GeForce RTX 3070 Laptopを搭載したROG Zephyrus M16 GU603HMに比べれば、明らかに動作音は低かった。
発熱もうまく処理されている。ヒンジ部を中心にキーボードの奥側はそれなりに高い発熱があるものの、手がよく触れるパームレストにはほとんど伝わってこない。
左右の奥にも放熱口があり、熱風がそこから吹きだしてくるため、マウスを置くポジションによっては少し熱を感じることがあるかもしれないが、机の広さが十分あり、本体からある程度マウスを離して使えるならば問題はないだろう。
FINAL FANTASY XIV Official Benchmarkの終了直前にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(室温26度)。ヒンジ奥の最も熱い部分で56.3度。Dキーは43度、Jキーは47.4度とキーボードの温度は高いが、手が多く触れるパームレストはしっかり隔離されており、最も熱い部分で33.4度だった本製品の希望小売価格は税込み22万9800円と、GeForce RTX 3070 Laptopを搭載したノートPCと同じくらいの価格帯だ。Radeon RX 6800MとGeForce RTX 3070 Laptopとの優劣の判断は簡単にできないが、価格に見合うプレミアムなゲーム体験、エンターテインメント体験ができる仕上がりになっていることは間違いないところだろう。
Webカメラの省略、インタフェースの配置やキーボード配列などを考えるとビジネスに向いた仕様とは言い難く、やはりゲームやエンターテインメントを主目的とするユーザーに向いている。GeForce RTX 3070 Laptopを搭載した製品は品薄なだけに、今入手できる高コスパの高性能なゲーミングノートPCが欲しい人には有力な選択肢だ。特に、AMDのファンならば積極的に手に入れたい製品といえるだろう。
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