ベンチマークテストの結果を見よう。評価機は、CPUがRyzen 9 5900HX(3.3GHz〜4.6GHz)、メモリが16GB(DDR4-3200デュアルチャンネル)、GPUがRadeon RX 6800M(グラフィックスメモリは12GB)、ストレージがSamsungのPM991a(PCI Express 3.0 x4、1TB)、OSがWindows 10 Home 64bitという内容だ。
Armoury Crateで設定できるパフォーマンスモードは、デフォルトの「パフォーマンス」と「Turbo」の両方で計測したが、「パフォーマンス」を基本として話を進める。
参考として、CPUにCore i7-11800H(8コア16スレッド、最大4.6GHz)、GeForce RTX 3070 Laptop(グラフィックスメモリは8GB)を搭載した「ROG Zephyrus M16 GU603HM」(パフォーマンスモード)のスコアも掲載した。
CINEBENCH R23のCPUスコアは12712ptsだった。Core i7-11800Hを搭載したROG Zephyrus M16 GU603HMより少し良いスコアが出ている。
PCMark 10でもやはりROG Zephyrus M16 GU603HMをわずかに上回るスコアだ。Turboでは逆にスコアが低下してしまい、別のタイミングでもう1回実行したが傾向は変わらなかった。
3DMarkのスコアは、ROG Zephyrus M16 GU603HMに比べてFire Strikeでは大きく上回り、Time Spyでも上を行くが、Port Royalでははっきりと劣った。Radeon RX 6800Mもレイトレーシングを高速化するレイアクセラレーターを搭載しているが、やはりDXR/リアルタイムレイトレーシングの処理は専用のRTコアを備えたGeForce RTXシリーズの方に分があるようだ。
FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマークは、NVIDIA GPUに最適化されているのでROG Zephyrus M16 GU603HMのスコアが良いが、それでもかなり健闘している。
Far Cry New Dawnでは、中品質で最低fpsが60fps超え、レインボーシックス シージでは低品質で最低fpsが191fpsと、ディスプレイのリフレッシュレートの165Hzを余裕を持って上回っている。どちらもGeForce RTX 3070 Laptopを搭載したゲーミングノートPCにはかなわないが、十分に快適なゲーム体験ができることには違いないだろう。
クリエイティブアプリでの実性能もROG Zephyrus M16 GU603HMとの比較で試してみた。Lightroom Classicのスーパー解像度では本製品の方が上回ったが、Premiere ProのH.264エンコード(ハードウェアエンコーディング利用)、Lightroom ClassicでのRAW現像(JPEGで出力)ではROG Zephyrus M16 GU603HMよりも時間がかかっている。
Lightroom Classicの環境設定でGPUの設定を見てみると「完全アクセラレーション」ではなく「基本アクセラレーション」のみが有効にされており、やはり現状ではクリエイティブ用途ではNVIDIAの方がリードしている印象はある。
最後に、放熱面やバッテリー駆動時間をチェックする。
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