格安ながら機能はハイエンド! 税込み2980円のネットワークカメラ「ATOM Cam 2」を試す防水/防じん対応でさらに盤石に(2/3 ページ)

» 2021年08月10日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

カラーナイトビジョンとIP67の防水/防じん対応が目玉

 さて今回の製品は、型番に「2」がつくことからも分かるように、従来モデルの後継ということになる。とはいうものの一部には消滅した機能もあり、完全な上位互換というわけではないようで、実際には従来モデルとの併売となっている。具体的にどのような違いがあるか、製品の特徴も踏まえつつ見ていこう。

ATOM Cam 2 従来モデル(右)との比較。デザインは違うがサイズはほぼ同等だ
ATOM Cam 2 スタンド部は再設計されており、より高さを抑えつつ上を向くようになっている

 まず、アプリ上での表示や操作方法については全く同一だ。一覧画面では、従来モデルと並べて表示することもできるので、使い勝手を比較することも可能だが、あまりにそっくりすぎて、どちらを操作しているか分からなくなるほどだ。

 機能も基本的に同等で、モーションないしはサウンドを検知すると録画が行われ、後からタイムラインで確認できる。手動で撮影/録画してアルバムに保存する機能や、タイムラプス機能も搭載する。

 またマイクとスピーカーを内蔵し、カメラ越しに会話する機能も備えているのも、今風の機能と言っていい。ちなみにスマートディスプレイからカメラの映像を視聴できるが、こちらは他製品と同様、あくまでおまけ機能といったレベルにとどまる。また、本稿執筆時点ではAlexaのみ対応で、Google Nest Hubには非対応だ。

ATOM Cam 2 ホーム画面。デバイスの一覧が表示される(左)。複数カメラの画像を並べて表示できるマルチビューに対応している(右)
ATOM Cam 2 モーションおよびサウンド検知に対応(左)。タップすると録画データが呼び出され再生される(中央)。この他、火災/CO警報機の音を検出する機能を備え、スケジュール設定も行える(右)
ATOM Cam 2 日付から呼び出すこともできる(左)。手動で録画したアルバムも表示可能だ(右)

 さて、従来モデルを並べて使うと気づくのが、画角の違いだ。本製品は画角が120度と、従来モデル(130度)よりもわずかに狭くなっており、1画面に収まる範囲が狭くなっている。両者を見比べてようやく分かる程度の違いなのだが、従来モデルを置き換えた場合、これまで見えていた周囲がわずかに収まらないケースが出てくる可能性はある。

ATOM Cam 2 従来モデル(下)の方が、わずかに撮影可能な範囲が広い

 カラーナイトビジョンに対応しているのは従来と同様だ。イメージセンサーの感度が向上しているためか、暗視性能も上がっているようで、同じ設定で比較すると、本製品の方がきちんと色が乗ってくる。

 もっともカラーナイトビジョンは、光量がどれだけあるか、被写体との距離などによって見え方は大きく変わる他、粒子感のないなめらかな映像という意味では白黒の方が上なので、しばらく試してみて使えればもうけものくらいに考えておいた方がよい。とはいえ、他社製品と比較する上で大きな強みであることに変わりはない。

ATOM Cam 2 ナイトビジョン機能を搭載している
ATOM Cam 2 新旧カメラでの見え方の比較。左は一般的な白黒のナイトモード、中央はカラーナイトモード、右はカラーナイトモードのまま照度を低くしたもの
ATOM Cam 2 ナイトビジョンの設定画面の比較。従来モデルにはなかった、切り替えタイミングの項目がある(左)

 むしろ本製品の最大の強みは、IP67の防水/防じんに対応し、屋外利用が可能になったことだろう。雨よけのフードが付属するわけではなく、レンズ面に水滴がつくとふき取る手段がないため、雨風が吹き付ける場所での利用は控えたいが、この価格帯で防水であること自体が画期的だ。例え故障してもこの価格なら、ちゅうちょせずに買い替えられるだろう。

 一方で、なくなった機能として挙げられるのが、外部センサーと連携しての検知機能だ。ドングルの接続先であるUSBポートそのものが存在しないので、物理的に接続すること自体が不可能だ。本製品専用のセンサーが今後登場する可能性はあるが、従来モデルが併売されている現在であれば、手っ取り早くそちらを使った方がよいだろう。

ATOM Cam 2 従来モデル(右)との背面の比較。本製品はUSBポート自体が消滅している

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー