モバイル向けCPU最速? 「Core i7-11980HK」の実力をチェック!(4/4 ページ)

» 2021年09月03日 14時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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PCI Express 4.0接続のSSDは効果てきめん バッテリーは「非常用」

 今回レビューしているGE76 Raider 11Uには、先述の通りSamsung PM94A1の1TBモデルが搭載されている。このパフォーマンスを「CrystalDiskMark 8.0.4」でチェックしてみた。

 シーケンシャル(SEQ1M Q8T1)の読み出しは毎秒6673.4MB、書き込みは毎秒4932.16MBとなった。一方で、ランダム(RND4K Q32T1)の読み出しは毎秒758.27MB、書き込みは708.27MBとなった。

 Samsung Electronicsの公称値に少し届かないが、PCI Express 4.0接続に対応するとここまで速くなるのか、と驚くばかりである。GE76 Raider 11U自体は、M.2スロットを2基備えており、M.2 SSDのRAID構成にも対応している。RAIDを組んだらもっと速くなるのだろうか……?

CDM CrystalDiskMarkでSSDの速度を計測。Samsung公称値には届かないが、十分すぎるほどに高速である

 これだけパワフルだと「バッテリー持ちは?」と気になる人もいるだろう。そこで、PCMark 10のバッテリーベンチマーク機能を使い、「Modern Office」シナリオで連続稼働時間をチェックしてみた。画面輝度を最大にしたこと以外は、特に設定は変えていない。

 結果は、満充電(残量100%)から残量6%まで4時間44分となった。スペックを考えると十分な持ちではあるが、モバイルノートPCと比べるとどうしても短い。

 「これだけ大きなノートPCを持ち歩くの?」という疑問はあるかもしれないが、「出先で3Dグラフィックスのデモンストレーションをする」「短時間の動画の編集とエンコードをする」程度であれば十分こなせるはずだ。

バッテリーベンチマーク 液晶の輝度を最大にした以外はデフォルト設定のままテストした所、4時間44分で強制的に休止状態となった。LEDライティングをオフにして、液晶輝度を下げればもう少し持ちそうだ

「ノートPCでもハイエンド」を求めるなら良い選択肢

 ここまで、GE76 Raider 11Uを通してCore i9-11980HKの実力をチェックしてきた。

 記事ではベンチマークテストの結果を中心にお伝えしてきたが、特にSSDが高速であることもあり、何をやっても「速っ」「え、もう起動しちゃったの?」というくらいに、何をやっても高速である。ゲームをゴリゴリやらない限りは、ファンの音も比較的静かだ。「パワーこそ全てだ」という人は、GE76 Raider 11Uにはファンを強制的に高速回転させる機能もあるので、騒音を気にしなければハイパフォーマンスを長時間保てる。

 純粋なCPU性能という観点では、現時点においてCore i9-11980HKはゲーミングやコンテンツ作成に最適なCPUの1つといえる。ただし、用途にもよるが、ある程度性能の高い外部GPUを組み合わせて使わないと、グラフィックスが足を引っ張ってしまうこともある。

 「とにかくCPUパワーだ!(特にシングルスレッド)」というノートPC派は、Core i9-11980HKを搭載するモデルを検討してみよう。

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