モバイル向けCPU最速? 「Core i7-11980HK」の実力をチェック!(1/4 ページ)

» 2021年09月03日 14時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 Intelが5月11日(米国太平洋時間)に発表したモバイル向け「Core H45プロセッサ」は、内蔵GPUのEU(実行ユニット数)を削減する代わりに、CPU部分を最大で8コア16スレッド構成としたことが特徴だ。主に、外部GPUを搭載するゲーミング/クリエイター向けノートPCに搭載されることを想定している。

 同プロセッサのラインアップの中で最上位に位置するのが、アンロックに対応する「Core i9-11980HK」(2.6GHz〜5GHz/4.5GHz)である。その実力を、台湾MSI製ゲーミングノートPC「GE76 Raider 11U」(米国仕様)を通してチェックしてみよう。

GE76 Raider Core i9-11980HKを搭載する「GE76 Raider 11U」。今回は米国仕様の本体でテストを行うが、日本語キーボードを搭載する日本仕様も販売されている(参考記事

レビュー機の概要

 MSIが「最高峰の性能と機能を備えたウルトラハイエンドゲーミングノートPC」とうたう通り、GE76 Raider 11Uは現行のゲーミングノートPCの中では群を抜くハイスペックモデルである。今回レビューするのは米国仕様の「11UH-006」(PDF形式)というモデルをベースとしている。

 主な仕様以下の通りだ。

  • CPU:Core i9-11980HK
  • GPU:Intel UHD Graphics(CPU統合)+GeForce RTX 3080 Laptop
  • メインメモリ:DDR4-3200 32GB(16GB×2)
  • ストレージ:Samsung PM94A1 1TB(PCI Express 4.0接続)
  • ディスプレイ:フルHD(1920×1080ピクセル)/リフレッシュレート360Hz
  • OS:Windows 10 Home(64bit版)
  • バッテリー容量:99.9Wh(6250mAh)
背面 GE76 Raider 11Uのボディーカラーは「Titanium Blue(チタニウムブルー)」のみ。個人的にはカッコいいと思う
ディスプレイ 今回レビューする構成は、360Hz駆動に対応するフルHD液晶を搭載している。上部には、約207万画素のWebカメラも備えている
キーボード 米国仕様なので、キーボードは米国英語(US)配列となる。日本仕様は日本語配列なので安心してほしい
8コア16スレッド Core i9-11980HKのCPU部分は8コア16スレッド構成だ
SSD ストレージはSamsung Electronics(サムスン電子)製のPM9A1の1TBモデル(MZVL21T0HCLR-00B00)を搭載している。公称のシーケンシャル(連続)読み出しは毎秒7000MB、シーケンシャル書き込みは毎秒5100MBというスペックである

 拡張ポート類は、左側面にUSB 3.1 Type-A端子、USB 3.1 Type-C端子、イヤフォン/マイクコンボジャックを、背面にMini DisplayPort 1.4出力端子、Thunderbolt 4(USB4)端子、有線LAN(2.5GBASE-T)ポート、HDMI 2.1出力端子と電源入力端子を、右側面にUSB 3.0 Type-A端子×2とSDメモリーカードスロットを備えている。

 Thunderbolt 4端子はDisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応しているが、USB Power Delivery(USB PD)による電源入力には対応していない。USB 3.1 Type-C端子は、映像出力や電源入力に対応しない。

 SDメモリーカードスロットは、内部でPCI Express接続を行う「SD Express規格」に対応している。SD Expressに対応するSDメモリーカードを用意すれば、最大毎秒985MBで読み書き可能だ。

 電源アダプターは280Wのものが付属する。ハイエンドなCPUとGPUを搭載しているので、容量は大きい。排熱機構もしっかりとしている。

左側面 左側面
背面 背面
右側面 右側面
ACアダプター ACアダプターは280W出力となる。サイズはそれなりに大きいので注意しよう
底面 底面にはハニカム模様があしらわれている。冷却ファンもうっすら見える
中身 底面のカバーは13本のねじを外すと取れる。大きい排熱機構に目が行きがちだが、メンテナンス性の良さも特筆すべき事項だ
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