iPhone 13世代のカメラは前モデルから大きく変わっており、特に13 Proはセンサーサイズ、レンズともに全く新しいスペックになった。
といってもiPhone 13に関しては「iPhone 12 Pro Maxのカメラモジュールから望遠カメラを省略して搭載」という方が分かりやすいかもしれない。このためセンサーサイズも若干大きくなっており、画質面ではプラスになっているはずだ。
もちろん、A15 Bionicの映像処理プロセスが進歩した分だけ画質や機能は進歩しているので、画質の傾向やシネマティックモードなどのソフトウェアで実現している機能は進歩している。あくまでもカメラモジュールという切り口で捉えた場合の話だ。
この新しいカメラモジュールを搭載することで、iPhone 13 miniはiPhone 12 miniに比べて0.25mm厚みが増しているため、ベゼルが大きくなったことと合わせて、従来のアクセサリーと互換性がないケースがほとんどなので注意してほしい。
これはボタンの位置やベゼルのサイズが異なる他のiPhone 13ファミリーでも同じだ。iPhone 13 Proのカメラ部分は、望遠カメラが広角カメラの約3倍の焦点距離(77mm相当)となった。センサーのサイズもより大きくなり、広角カメラは画素数はそのままに画素ピッチがiPhone 12 Pro Maxの1.7μmから1.9μmへと拡大し、レンズの口径比(明るさ)もF1.6からF1.5へと明るくなり、さらにノイズ処理が賢くなって暗所の撮影性能が向上した。
3倍の望遠レンズは光学式手ブレ補正で明るさはF2.8だ。35mmフィルム用レンズ換算で77mm相当と、iPhone 12 Pro Maxの65mm相当よりもかなり望遠に寄っている。
超広角カメラもセンサーサイズが拡大されるとともに、明るさがiPhone 12 Pro MaxのF2.4からF1.8へと大幅に明るくなったが、今回の目玉はレンズ前の2cmまでフォーカスが合うマクロ機能が搭載されたことだ。画角だけを見れば対角画角で120度と変化はないが、全く別物といっていい。
加えてProラインだけに搭載されるのが空間距離センサーの「LiDAR」だ。これを使い大まかな深度測定をもとに、機械学習処理による被写体分離などと組み合わせてポートレートモードのナイトモード撮影という掛け合わせ処理も行える(LiDARが測定できる2m以内に被写体がなければならない)。
このように書くと、iPhone 13の内蔵カメラが廉価バージョンと感じるかもしれないが、実はトップクラスのセンサーサイズでレンズもよい。むしろiPhone 13 Pro搭載のカメラモジュールが度を越して? 豪華という方が正しい。
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