最後に、バッテリー駆動時間やボディーの発熱を見ていこう。
ディスプレイの輝度を40%、エンターテイメントモードに設定して計測したPCMark 10/Modern Office Battery Lifeでは、バッテリー駆動時間が6時間23分(残量6%まで)だった。公称値(約10時間)には及ばないものの、実用十分だろう。
ゲームプレイだけでなく、テレワークに転用する場合や停電時など緊急時に情報収集PCとして活用する際には、この駆動時間が生きてくる。前述したように、いざというときにはスマートフォンのバッテリー代わりとして使うのも良いだろう。
動作音についても、高負荷時には大きな音がするものの、中負荷程度では大きくなることもない。FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマークのループテスト(最高品質、フレームレート60fps制限)程度の負荷ならば、空調機器の動作音など、身の回りにごく普通に発生する程度の音にとどまる。
放熱設計も十分だ。ヒンジ部やキーボードの中央やや右あたりは高温になるものの、ゲームでの使用頻度が高いキー、例えば、WASDキーを中心とした左手で触れるキーやパームレストについてはパフォーマンスモードであっても温度が低く保たれていた。
G-Tune H5(11世代CPU)の魅力は、高性能なCPUとGPUを採用するだけでなく、画面やキーボードまで含めたトータルで高いレベルのゲーミング環境が、これ1台でそろうことにある。特にNVIDIA Optimus Technologyを解除するディスクリートモードを搭載し、GeForce RTX 3070 Laptop GPUの性能をフルに引き出せる点は強調できる。
前世代からの進化が大きい第11世代Coreプロセッサの搭載は、性能面でよりスキのないものとなっている他、動作音の抑制にも貢献していると思われる。
標準構成の価格は、26万7080円(税、送料込み)と、内容を考えれば十分納得できる価格だが、11月10日10時59分まではセール価格の25万6080円で購入可能だ。
最新のゲームタイトルを快適にプレイできるというだけでなく、画面の滑らかさやキーボードの反応速度といったプレイフィールにこだわりたい人、eスポーツやFPS対戦で勝ちたい人など、ワンランク上のゲーミング体験をしたい人にお勧めできるゲーミングノートPCだ。
また、ゲーミングPCとしてはハンドリングしやすいボディーと実用的なバッテリー駆動時間を持ち、インタフェースも豊富で汎用(はんよう)性も高い。ゲーミングPCとしてだけでなく、テレワークなどのビジネス用途に活用したいという人も安心して購入できる1台だ。
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