最近になって、Windowsを搭載した超小型ゲーミングPCの選択肢が増えてきた。PC USERではこれまで「ONEXPLAYER」「OneGX1 Pro」といった超小型ゲーミングPCを取り上げ、最近では「ONEXPLAYER mini」の発表会も取材した。この流れに新たに加わったのが、今回紹介する「AYA NEO 2021」だ。
日本ではUMPC専門店のハイビームや、リンクスインターナショナルなどが取り扱っており、大手通販サイトでも気軽に購入できるようになっている。
AYA NEO 2021の一番の特徴は、プロセッサにAMDのRyzenシリーズを搭載していることだ。AYA NEO 2021は6コア6スレッドのRyzen 5 4500U(2.3GHz〜4.0GHz)を、上位モデルの「AYA NEO 2021 Pro」は8個16スレッドのRyzen 7 4800U(1.8GHz〜4.2GHz)を備える。
GPUは両モデルともCPU内蔵のAMD Radeon Graphics(AYA NEO 2021は6コアで1500MHz、AYA NEO 2021 Proは8コアで1750MHz)を採用している。AMD Radeon GraphicsはCPU内蔵のグラフィックスとしては性能が高いものの、GeForce GTX/RTXシリーズや、Radeon RXシリーズなどのGPUと比べるとやはり性能が落ちる。しかし軽めの3Dゲームであれば十分に対応が可能だ。
メモリは16GB(LPDDR4x/4266MHz)、ストレージは容量1TBで、Wi-Fi 6対応の無線LANとBluetooth 5.2をサポートする。OSはWindows 10 Home 64bitだ。
そんなAYA NEO 2021は、ハイビームの直販サイトで11万6831円(税込み、以下同様)で販売されている。これを高いと見るか、安いと見るかは人それぞれだが、ヘビーPCゲーマーであれば、どこでもプレイできる“Steam専用マシン”として魅力的だ。そこで、本稿では果たして約12万円の価値があるのか、あるいはないのかを見ていくことにしたい。
AYA NEO 2021の重量は約650gと通常のノートPCよりも軽く、サイズも約255(幅)×106(奥行き)×20(厚さ、突起部除く)mmと小柄なので、持ち歩くのも苦にならない。ただし、常時片手や両手で持ち続けるのはさすがに厳しいため、膝上や机の上に置いたり肘をついたりしながら使うことになるだろう。
タッチ操作に対応した液晶ディスプレイのサイズは7型で、画面解像度は1280×800ピクセル(215ppi)と控えめだ。IPS方式のパネルを採用しており、視野角は広く発色も良好で、とてもきれいな画面でゲームをプレイすることができる。パネルの表面は光沢のあるグレアタイプゆえ光を受けると反射するが、明るい光源の中でプレイするのでなければ特に問題はないだろう。
本体を見ると分かるように、AYA NEO 2021にキーボードは用意されていない。その代わり液晶パネルはタッチスクリーンなので、本体に用意されているボタンの他、タッチでの操作も可能だ。本体右側面にある「KB」ボタンでスクリーンキーボードを呼び出して操作できる。
評価機ではボタンを押してから1〜2秒遅れてキーボードが表示され、1280×800ピクセルでは文字がかなり小さいため、タッチペンなどを使った方が扱いやすいかもしれない。もしくは、画面右下の「アクション センター」から「タブレット モード」に指定して利用するのもアリだ。
続いて、インタフェース回りをチェックする。
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