より薄く、より軽いノートPCにもGPUを――AMDが「Radeon RX 6000Sシリーズ」を発表 Radeon RX 6000/6000Mシリーズにも新製品

» 2022年01月05日 03時29分 公開
[井上翔ITmedia]

 AMDは1月4日(米国太平洋時間)、モバイル向け新型GPU「Radeon RX 6000Sシリーズ」と、「Radeon RX 6000Mシリーズ」(モバイル向け)と「Radeon RX 6000シリーズ」(デスクトップ向け)の新製品を発表した。

Radeon RX 6000S

Radeon RX 6000Sシリーズの概要

 Radeon RX 6000Sシリーズは、厚さ20mm未満、重量2kg未満のスリムなノートPCに載せることを想定したGPUだ。従来のRadeon RX 6000Mシリーズと比べると、チップの厚みを20%削減した他、電力効率の最適化を進めたという。アーキテクチャ的には、従来の「RDNA 2アーキテクチャ」から変更はない。

 ラインアップは以下の通りだ。なお、全モデル共にグラフィックスメモリはGDDR6規格で、Infinity Cacheは32MBとなる。

  • Radeon RX 6600S(演算ユニット28基、グラフィックスメモリ6GB)
  • Radeon RX 6700S(演算ユニット28基、グラフィックスメモリ8GB)
  • Radeon RX 6800S(演算ユニット28基、グラフィックスメモリ8GB)
Radeon RX 6000Sシリーズ Radeon RX 6000Sシリーズは、より薄くて軽いノートPCにも搭載できるようにRadeon RX 6000Mシリーズを改良したものとなる

Radeon RX 6000Mシリーズ(追加モデル)の概要

 従来、Radeon RX 6000Mシリーズには「Radeon RX 6800M」「Radeon RX 6700M」「Radeon RX 6600M」の3製品があった。今回、スペックにより幅を持たせるためにエントリークラス、ミドルレンジ、ハイエンドのそれぞれにラインアップを追加する。

エントリークラス(6600Mの下位モデル)

 エントリークラスの製品では、RDNA 2アーキテクチャの特徴でもあったInfinity Cacheが省かれている。AMDによると、それでもNVIDIAの「GeForce MX450」と比べて最大で2倍の描画パフォーマンスを発揮するという。ラインアップは以下の通りだ。

  • Radeon RX 6300M(演算ユニット12基、グラフィックスメモリ2GB)
  • Radeon RX 6500M(演算ユニット16基、グラフィックスメモリ4GB)

ミドルレンジ(6600Mと6700Mの中間モデル)

 ミドルレンジの製品は、Radeon RX 6600Mを順当にスペックアップした製品で、同モデルから最大で20%のパフォーマンス向上を果たしている。Infinity Cacheの容量は32MBとなる。

  • Radeon RX 6650M(演算ユニット28基、グラフィックスメモリ8GB)
  • Radeon RX 6650M XT(演算ユニット32基、グラフィックスメモリ8GB)

ハイエンド(6800Mの上位)

 ハイエンド製品は、Radeon RX 6800Mのゲーム周波数(最大クロック)を向上したモデルで、同モデルから最大7%のパフォーマンス改善を果たしている。Infinity Cacheの容量は96MBとなる。

  • Radeon RX 6850M XT(演算ユニット40基、グラフィックスメモリ12GB)
Radeon RX 6000Sシリーズと6000Mシリーズ Radeon RX 6000SシリーズとRadeon RX 6000Mシリーズの新ポートフォリオ。ノートPC向けGPUの品ぞろえを強化する

Radeon RX 6000シリーズ(追加モデル)の概要

 Radeon RX 6000シリーズには、「Radeon RX 6600」の下位製品が2種類用意される。Infinity Cacheの容量は、いずれも16MBとなる。

  • Radeon RX 6500 XT(演算ユニット16基、グラフィックスメモリ4GB)
  • Radeon RX 6400(演算ユニット12基、グラフィックスメモリ4GB)

 エントリークラスのRadeon RX 6400を搭載するグラフィックスカードは、PCメーカーにのみ出荷される(単体販売はなない)。一方、Radeon RX 6500 XTはパートナー企業を通して1月19日から順次グラフィックスカードの単品販売が行われる。米国における想定販売価格は199ドル(約2万3100円から)となる。

Radeon RX 6500 XT Radeon RX 6500 XTを搭載するグラフィックスカードは、パートナー企業を通して発売される

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年11月09日 更新
  1. 新型Macに搭載された「M4チップ」「M4 Proチップ」の実力は? 実機をテストして分かったこと (2024年11月07日)
  2. M4チップ搭載の新型「MacBook Pro」は堅実な選択肢へと進化した1台だった 試して分かった違い (2024年11月07日)
  3. 小さなボディーに秘めたるパワー! 「AYANEO POCKET MICRO」で遊び倒す モデルによって違いはある? (2024年11月08日)
  4. 相変わらずゲームシーンでは“チート級”の実力 11月15日発売の高コスパCPU「Ryzen 7 9800X3D」(約8.7万円)を試して分かったこと (2024年11月06日)
  5. 「Pixel Watch 3」ユーザーが「Apple Watch Series 10」を使って分かった驚き (2024年11月05日)
  6. Socket AM4にまた新型 「Ryzen 5 5600XT」がデビュー! Ryzen 7 9800X3Dの動向は? (2024年11月09日)
  7. ASUS初のラピッドトリガー対応65%キーボード、約47gのカーボンマウスなどが11月に日本上陸! (2024年11月08日)
  8. JBLの有線イヤフォン「Quantum 50C」はどんな感じ? ゲーミング向けってどういうこと? (2024年11月07日)
  9. HHKB Studioの新色「雪」が登場! キー刻印の視認性を上げるカスタムをやってみた 新色登場の背景にはApple Vision Proの存在も (2024年11月07日)
  10. 「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」の既知の不具合まとめ【2024年10月25日現在】 (2024年10月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー