クラムシェル型の一般的なノートPCと同じ「ノートPCモード」に加え、画面をキーボードの手前に設置する「メディアモード」、フラットなタブレットとして使う「タブレットモード」の3つのスタイルで利用できるのがユニークだ。
また、「HP Elite スリム アクティブペン」が標準で付属する。キーボード奥に充電機能付きの格納スペースがあり、充電切れや紛失の不安なく、必要な時にサッと取り出して扱える。
HP Elite Folioは、システムの中核にQualcommのSnapdragon 8cx Gen2 5G Platformを採用している。ArmベースのCPUコアに加えて、GPUコア(Qualcomm Adreno 690)、Wi-Fi 6対応の通信機能、5G対応のWWANモデム(Qualcomm Snapdragon X55 5G)、AI処理エンジンなどを統合したSoCだ。
Snapdragon 8cx Gen2 5G PlatformのTDPは7Wで、この7WのSoCにシステムのほとんどの機能を集積しているだけに、放熱設計は他のCPU搭載モデルに比べて柔軟に行える。本製品もファンレス駆動を実現しており、バッテリー駆動時間も約21.1時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0)と長い。
メモリはLPDDR4Xを8GB(増設不可)、ストレージはNVMe SSDを256GB(PCI Express 3.0 x4)を備えるが、メモリを16GB、SSD容量を512GBにした上位モデル(3E8V3PA)も用意されている。
OSにはWindows 10 Pro 64bit(Arm版)をプリインストールしている。ArmベースのCPUコアは、IntelやAMDとは命令セットアーキテクチャが異なるので、Arm専用に開発されたOSが必要になるため、WindowsもArm専用バージョンだ。とはいえOSの機能的にはほとんど変わりなく、普段使いにおいては特にArm版であることを意識することなく利用できる。
アプリケーションに関しては、Armネイティブのアプリの他、Intel/AMD用の32bit(x86)アプリはエミュレーションで動く。Arm版Windows 11では、Intel/AMD用の64bit(x64)アプリもエミュレーションで動作させることができるようになる予定だ。もちろん、本製品はWindows 11 Proへも無償アップグレード可能だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.