前回のレポートにもある通り、先週からRyzen 5000/5000Gシリーズが期間限定で大幅に値下がりしている。秋葉原の各ショップにおいて、その影響は大なり小なり生じているようだ。
パソコンSHOPアークは「(売れ行き面では)Ryzen 9 5950XとRyzen 5 5600Xがけん引していますね。感覚としてはIntelと拮抗(きっこう)する所まで(いきおいを)取り戻している印象です」と語る。「今は、新生活シーズンなのでさまざまなセット割を用意しています。5600X、『TUF GAMING B550-PLUS』(実売1万7000円前後)とDDR4メモリの32GBキットの組み合わせでも6万円くらいに収まったりします。マザーボードが比較的手頃なAMDプラットフォームの強みが出ていますね」(同店)。
他店でも、Ryzen 9 5950Xを筆頭に上位モデルほど好調な傾向にあるとの話をよく聞いた。TSUKUMO eX.は「ゲーム系の用途にはIntelが強いですが、クリエイターの方には5950Xを中心にAMDの上位CPUが今もよく売れていますね」という。
ただ、Ryzenの値下げについて、それほど効果が出ていないという声もある。
パソコン工房 秋葉原BUYMORE店は「6:4という比率で、Intelがどうにか優勢を維持しているような感じですね。想定では(AMDは)もっといけるかなと思ったんですが」と話していた。
スパラ秋葉原本店も「圧倒的にIntel優勢だった所に少し対抗できたかなというくらいです。値下げ直後は5950Xが売り切れるくらいの反応がありましたが、再入荷後は動きが止まっています」という。さらに「Intelの強さに対して、(AMDの値下げは)“焼け石に水”感がちょっとありましたね」(某ショップ)とのコメントもあった。
感触にはショップによって開きがあるが、値下げの効果はおおむね実感できている様子だ。同時に「もう一声」という感情が乗っているのも感じる。
あるショップは「あと数千円。例えばRyzen 7 5800X(実売4万8000円前後)の価格が、今のRyzen 7 5700G(実売4万2000円前後)くらいまで下がったら、“なだれ”が起きると思うんですよね。売る側のわがままかもしれませんが……」とこぼしていた。
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